元々万年筆自体は愛用していましたが、ここ最近はほぼ「書く」に関しては万年筆です。
ボールペンの紙を削っている、刻んでいるような感触も嫌いではないのですが、万年筆の独特の柔らかさが好きです。
万年筆と言えば、キャップを外し、気持ちを落ち着かせて、文字を記し、その後はインクが乾くまでちょっと待つ。
この一連の流れが、万年筆の魅力でもあり、それを前面に押し出した万年筆ならではの世界観もあると思います。
これだけ書くことが少なくなると、敢えて「書く」という行為を特別に、かつ素敵なものにする、というのは確かに大切です。
けれど、面倒くさい。
それも素直な気持ち。
ただでさえ書くこと自体少なくなった、ということは、余程意識して書く目的を見つけないと、ますます書かなくなってしまいます。
万年筆を買って、最初は嬉しくて色々なノートや紙に書いたりしても、気合い入れて日記でもつけようか、手紙を書こうか、と思っても、それほど定着しないのはそれもあるかと。
で、キャップレス。
さすが天下のパイロットです。こういうところが日本らしい。ノックするとペン先が出てくるギミックは、何か一発モノのように見えて、凄いです。歴史長いし。
ノック式万年筆「キャップレス」
「キャッ プレス」は、パイロットが開発・製品化した世界初のノック式万年筆として、1963年の発売以来、およそ半世紀に及ぶロングセラー商品です。ノック式ボー ルペンのようにワンノックですばやく書くことができ、ペン先の収納時には、気密性の高いシャッター機構によりインキの漏れや乾燥を防ぎます。独創的な発想 と優れた機能性から、国内はもちろん海外でも高い評価を得ています。
万年筆といえばモンブランだペリカンだ、もしくはデルタだなんだと綺麗なものが多いですが、キャップレス、これは機能美。
海外では評価が高いようですね。こういうところ、日本にいると気付かないけれど、日本が世界に誇る万年筆です。
ノック一つですぐ書き留められる、というのは、気がついた時のメモからふとした時まで、ストレス無く使える、ということなんです。
同じ動作で字を書くのであれば、自分の好きな筆記具で書きたい。となると、私の場合万年筆になります。
インクの安さは以前書いた通り、国産ならではのメリット。
そして、天下のパイロットということは、修理体制も安心。
[日用品] 私が国内メーカーの商品が好きな理由 | Life Style Image
万年筆の良さは人それぞれです。
けれど私のように書かれた文字の濃淡の出る何となくの美しさや、書き味の良さ、といったところに惹かれる人もいると思います。
人によっては、こんなの万年筆じゃない、美しくない、と言われるかもしれません。
美しさの基準はそれぞれですし。
こんなもの万年筆じゃないとバカにしていました。
もし普段使いにちょっとキャップの開け閉めが面倒、と躊躇していたのであれば、これほど「書く楽しみ」を身近に、日常生活に近づけてくれる道具はなかなかないんじゃないかと思います。
私の場合、手帳が能率手帳ゴールドと測量野帳になったのは、万年筆との相性が良いからなのか、定番だからこそ、これらの手帳がそもそも万年筆に向いていたからなのか。
相互ががっちり手を組んでしまったので、私の中でこの組み合わせはなかなか変わりそうにありません。
[かぶ] iPhone6 plusと測量野帳2冊、キャップレス万年筆2本が最近の基本セットです。
最近木軸が発売されたようですね。