Pixelと言っても、今回はChromebook Pixelではありません。あちらにも私は魅力を感じていますが、それはまた改めて。今回は昨年、iPhone 7の発表会の後に登場し、何となくガッカリムードが漂っている気がした発表会とその直後、更に現在では既に存在すら日本では忘れ去られている気もする、スマートフォン版のPixelの話です。
けれど私はあの発表会にワクワクし、マ○オやおサイフケータイ(Apple Pay)対応に狂喜乱舞していたAppleの発表会よりも余程未来を感じていました。
すぐ目の前に現れる、メリットや楽しみは確かにGoogleよりもAppleのほうが分かりやすかったかもしれませんが、あくまで現実の延長線上にある、今この場に立って見える世界でしかなかった。けれど、Googleのあの発表会は、私にとってはこれ、どんな未来が見えるかなと思ったのです。
実際はまだまだ時期尚早だったのか、対応もまだまだだったのか、現実が追いついていなかったのか、ほぼ注目されていない感があります。そして端末自体もまだまだ現行のハイエンドスマートフォン、という枠を抜け切れていなかった。そのため、スマホ好きからはワクワク感はなかったかもしれません。
でも、Chromebook好きの私はワクワクしたんですよ。これ、Googleがやるから凄いんだよな、と。だって、Googleってありとあらゆる情報を網羅、蓄積できているんです。Googleという名の様々なサービスによって。それはMicrosoftやApple以上だと思います。
その魅力は幾つかありますが、ここではGoogle Assistantを挙げたいと思います。あれ、劣化版Siri(Appleの)とか二番煎じとか思っちゃダメなんです。だって、Googleですから。情報の蓄積と連携力が違います。すべて自社で出来るんです。
このGoogle Assistantが各ユーザーのGoogleアカウントと紐づけされ、各ユーザーにとっての秘書、相棒のような存在になったら凄いです。そして、それはPixelに限らず、Chromebook(ChromeOS)でも使えたら。なぜなら同じGoogleアカウントであり、その使い方や様々な趣味嗜好から使用履歴まで、スマホもChromebookも共通しているからです。
使えば使うほど、そのユーザーに最適化されたAssistantが常にクラウドに控えていて、Chromebookでも常にサポートしてくれる。チケットの予約から買い物、予定まで。これらはアプリではなく、Chromebookのようなシンクライアントに近い端末でこそ効果を発揮すると思っています。
あれは各端末に独立して入っているアシスタントだと考えてしまうと従来のイメージになってしまいますが、Googleアカウントにひも付けされた専属アシスタントとしてクラウドに常駐している、と考えると、このChromeOSのスタイルにしっくりくるのではないか、と思います。GoogleアカウントとともにGoogle Assistantも成長していくイメージです。
ChromeOSでもGoogle Assistant使えるようにならないかなぁ。個人的にはChromebookとPixelと組み合わせて使いたいな、と思っているので。
Google Pixelスマホはまだまだあくまでハイスペックの従来のスマホにGoogle Assistantが付いた、というだけで、思想としては従来通りのスマートフォンでしたが、よりChromebook的な、本体内にデータやアプリを溜め込むのではなく、基本クラウドベースで動くスマートフォンであったなら、もう私の手元はPixelとChromebookでかなり面白いだろうなぁ、と思ったのです。
その第一歩として、まだまだ未完成ではあったとしても、Pixelに夢を見てみたいなぁ、と日本発売を待っていたのですが・・ほぼ消えましたか?
NextbitのRobinなんかも、あまり使わないアプリはスマホ側で学習してクラウドに逃がす、というあたりの発想は元Googleらしくて面白いなぁ、と思ったのですが、こちらもあまりに出るのが早すぎましたね。完成度的には非常に中途半端でした。