この1年以上、ChromebookでPCゲームを遊んでいます。別にChromebookユーザーだから「無理して」「何でもChromebookで頑張ってやろうとして」遊んでいるわけではなく、単純に「その方が色々楽で、結果としてゲームのハードルが下がって気軽に遊べるようになった」からです。
ここ、ちょっと理解しづらい点かもしれないな、と思うのと、個人的には今後ChromebookでPCゲームを遊ぶ方が増えてくれると嬉しいので、今回から2回に分けて「ChromebookでPCゲームを遊ぶ利点(良さ)」と「実際に遊ぶまでの手順」をご紹介したいと思います。
尚、この内容はYouTubeチャンネルでこの後動画でも作成しようと思っているので、半分台本(メモ)も兼ねてます。
Chromebookユーザーだから無理して頑張ってクラウドゲームサービスを使っている訳ではありません。
多分こう思う方もいると思うので、予め触れておくと、私は自宅に多少型落ちとはいえ、「Threadripper 2950X / 64GB / 6TB / RTX2080Ti Lightning(MSI製)」という環境のWindowsデスクトップPCもありますし、Xbox Series Xなどで遊ぶ場合もあります。
実際、今回ご紹介するクラウドゲームサービスはすべてのPCゲームが対応している訳ではないので、そうした対応していないゲームを遊ぶ時に主に使います。
また、この後比較としてスマホゲームも出てきますが、私はスマホゲームもそこそこ毎日遊んでいまして「ドラゴンクエストウォーク」はサービス開始初日から毎日夫婦で遊んでいますし、ゴールドパス(要は課金。約3,000円)も4週間に1回、また有償1500ジェム(約1,500円)の★5が1枠確定のガチャがあるときにも課金してる、普通に微課金ユーザーです。他にも幾つかのゲームを時には課金しながら遊んでいます。なので、スマホゲームがダメ、という話ではありません。
その上で、更にChromebookで、というよりも、要は今回ご紹介する「クラウドゲームサービス」も併用して遊んでいる、という意味です。
更に加えるなら、遊んでいる時間としては、このクラウドゲームサービスを使っている時間が一番長いです。
つまり、「その状況に応じて、最も使いやすいモノを使っている」ということです。
この「状況に応じて」というのがポイントなので、心に留めておいていただけると嬉しいです。何故なら、「クラウドゲームサービスが使いやすい(遊びやすい)」状況というのが実際にあるからなんです。何もChromebook1台で何でも済ませたい、と思って無理してやっているわけではない、ということです。
だって実際、Windows PCやMacBookでもこのクラウドゲームサービスを使って遊ぶことも結構あるからです。
後述しますが、モデル、OSを選ばず気軽に遊べるのがクラウドゲームサービスの魅力の1つでもある。そこがまずは知って頂きたい点でもあります。
「場所と端末に依存しない」このサービスは、既存のPCユーザーの追加の選択肢としても魅力的です。
今回は主にこのブログの読者層でもあるChromebookユーザーに向けて書いていきますが、この内容は前述のようにWindows PCユーザーでも、MacBook(macOS)ユーザーでも選択肢の1つとして持っていると、結構重宝すると思っています。
なので「Chromebookだからクラウドゲームサービス使うんだろ」と思わないで欲しいな、と。それくらい、この「場所を選ばない」「端末に依存しない」ゲームサービスは便利だと思っています。
で、今回Chromebookでのゲーム事情について少し触れると、恐らく多くの方は「Androidゲーム」を思い浮かべると思うんですね。何故なら「Chromebookの魅力はAndroidアプリが動くことだから」「ChromebookはAndroidタブレットにキーボードがついたようなもの」と思っている方がまだまだ多いからです。
もちろんどういう捉え方、使い方をしても自由なので、それを否定する気はありませんが、実際メーカーや販売店も眺めているとこの「Chromebookでゲーム=Androidゲーム」という押し出し方をしているところが多い。どこもこの辺りしっかり特長を見いだせず苦慮されているのかな、とは思っています。
実際ネットでこのクラウドゲームサービスについての印象を眺めていると、幾つかのポイント(不安点)があることに気づきます。ということで、今回はこの辺りのポイント(不安点)にお答えしていきたいと思います。
よく見かける懸念点:ゲームも買って、ギガも減って、更にサブスク料金まで払うのは非現実的。
現在国内のクラウドゲームサービスは大きく分けて2つ。GeForce NOWとXbox Cloud Gamingがありますが、今回は前者で話を進めていきます。
この懸念点、様々な状況の人がいるので一緒くたに出来ないのが難しいところです。なので1つずつ説明していきます。
「ゲームを買う」ことのハードル。
まずは最初の「ゲームも買って」。
GeForce NOWでは予め自分の遊びたいPCゲームを、取り扱っているサービス(SteamやEpic、Ubisoftなど)で購入しておく必要があります。
これ、「基本無料」のゲームに慣れている方には確かにゲームにお金を払うということに抵抗があるかもしれません。
ゲームは基本無料で買って無課金で遊ぶ、というのが前提にある方の場合、クラウドゲームサービスに限らず、そもそもゲーミングPCを購入されたとしてもゲーム自体は購入されず、基本無料のゲームしか遊ばれないかと思いますので、それは除きます。
で、この点なのですが、「基本無料」の「原神」等も対応していますし、PCゲームを買った場合、このクラウドゲームサービスでしか遊べないわけではありません。
例えばSteamで買った場合であれば、将来的にゲーミングPCを買ったり、今話題のSteamDeckなどを買った場合にはアカウントで同期してそちらで遊ぶことも可能です。
また、既にお持ちの方でも、前述のように「状況に応じてクラウドゲームサービスとゲーミングPCを併用して遊ぶ」ことも可能です。この場合、基本的にセーブデータは共有されますので、どちらを使っても最新のセーブデータで続きから遊べます。
そう考えると、クラウドゲームサービスだからゲームを買わなければならないのは非現実的だ、というのは少し違うかな、と感じています。あくまでクラウドゲームサービスは他のゲーミングPCやSteamDeckなどと同じようなデバイスの内の一つ。ゲーム自体は遊びたいゲームが有料なら、どれでも結局は購入することになるのですから、そこはあまり気にしないでもらいたいな、と思います。
「ギガが減る」ことのハードル。
続いてはこの不安。クラウドゲームサービスは基本的に、クラウド、どこかのサーバー内にある超ハイスペックのゲーム用コンピューター内でゲームを動かした結果を、ネットを介して常時手元のPCやタブレットに表示し続ける、という仕組みです。なので当然、ゲームをしている間はそのデータの転送のために、所謂「ギガ」を使います。実際1時間で3ギガくらい使います。
これ、自宅に固定回線を繋いでない方だと確かに大きいですね。特に格安SIMを使っている方にとっては、安心して遊ぶことは出来ないかもしれません。
ただ、これも考えて欲しいのですが・・
もし例えばゲーミングPCやコンシューマ機を買って、本気でゲームをしようとしたら・・
そうした格安の「月3GB」といったプランの低速の4G/LTE回線を使いますか?
特に最近の大作ゲームはゲーム自体をダウンロードしたり、アップデートがかかる度に大量の通信量を必要とします。中には初回100GB近いダウンロードが必要なものもあります。そしてアップデートの度に、そうしたパッチファイルもダウンロードします。
また、スマホのゲームでのアップデートって頻繁に入りますよね?あれ、忘れがちですが、当然通信量が必要です。
そう考えたとき、クラウドゲームサービスってどうでしょうか?ここに一つメリットがあります。それが、
「ゲームのダウンロードも、パッチやアップデートのダウンロードも一切不要」
という点です。何故なら、ゲームのインストールされたPC(端末)は手元ではなく、遠いどこかのサーバーにある超ハイスペックのPCの中だからです。なので、通信量を使わなくても、常に最新の状態にアップデートしてくれていますし、そもそも何か新しいゲームを遊ぶ度に、ダウンロードする必要もなければ、本体内のストレージを心配する必要もありません。
要は(敢えて極端な表現をするなら)1000本の対応済ゲームを持っていたとしても、常に最新の状態で、インストールの必要もなく、常にインストールされた状態ですぐに遊ぶことが出来るということです。
あと、隠れた魅力として、これはつまりインストールが要らないので、手元のPCが何台あろうと、どのPC(やスマホ、タブレット。これらも対応しています)でもすぐに遊ぶことが出来るんです。
今までであれば、常に同じPCで遊ぶのでない限り、PC毎にインストールやアップデート作業が必要でしたが、これが必要ありません。例えば自宅用のPCだけでなく、出先用のモバイルPCで旅行や出張に出かけた場合でも、出先のホテルのWi-Fiを使えば、ゲームがすぐ(ダウンロード、インストールも要らず)出来る、ということです。
「サブスク料金が必要」なことへのハードル。
サブスクリプションは日本ではなかなか受け入れられない課金方式です。基本無料、無課金が正義ですし、例えばガチャに月何千円、何万円払ったとしても、月額幾らのサブスクリプションを払うことには躊躇してしまう。この気持ちは分からなくはありません。特にGeForce NOW、有料プランは1,980円とそこそこします。
ただ、ここも考えてみて欲しいんですね。例えば20万円でゲーミングPCを購入する。それにゲームをすべてインストールして遊ぶ。これも確かに一つの手です。
もう一方で、例えば5万円のChromebookを購入して、月1,980円のクラウドゲームサービスに加入する。3年使い続けた場合の金額は幾らになるでしょうか?3年間だと71,280円になります。合計して12万強(もちろんこれは購入するPCの料金にもよります)
なんて単純な価格比較が出来ないのは充分に承知しています。誰もがPCをゲームのためだけに使うわけではない。クリエイティブな作業をする時もあるかもしれないし、むしろその方がメインかもしれません。
ただ、3年使って71,280円ですよ?最近のPS5やXbox Series X辺りの最上位のコンシューマ機の価格と比べてどうでしょうか?
3年経てばPCでもコンシューマ機でも徐々に性能的には少しずつ力不足になってきます。PCも3年使えばそれなりに型落ちです。
それに対して、クラウドゲームサービスはサービス側が年々環境をアップデートしていきます。ちなみに海外では現在4K出力、RTX3080辺りのスペックを利用することも出来るようになりました。3年後には当然その時の最新スペックに近いスペックに自動でアップデートしてくれているでしょう(でなければサービスとしての魅力が薄れていってしまうからです)
そう考えると、確かに手元に実物がある安心感、価値はあるかもしれませんが、サブスクリプションでコンスタントに性能もアップデート、更にメンテナンスも不要なゲーム環境が手に入る、というのは、それはそれで魅力的なのではないか、考え方次第なのではないか、と思っています。
また、現在国内ではGeForce NOWはSoftBankとauが提供していますが(スマホでそれぞれのキャリアと回線契約していなくても登録可能)、SoftBankの場合は1時間毎に強制切断されるものの「無料」というプランも存在しますので、特にゲームを集中して遊びたい月は有料プランに変更、それ以外の月は無料プランに変更する、という選択肢もありです。
スマホゲームで無課金で遊んでいる方には確かにハードルは高いかもしれません。ただ、その分PCの上質な買いきりゲームが色々と遊べる魅力も知ってほしいな、と思っています。また、これは価値観の違いですので個人の自由ですが、毎月微課金から廃課金している方であれば、毎月1,980円のサブスクリプション、そんなに惜しむほどボッタクリなサービスでしょうか。
次回「登録から設定の方法」までまとめてみようと思います。
ということで、今回は導入として「クラウドゲームサービスと聞いて多くの方が感じるであろう疑問」を中心に、「ChromebookでPCゲームを遊ぶ利点(良さ)」と合わせて書いてみました。少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです。
「登録や設定の仕方が面倒くさそう(難しそう)」と思われた方の為に、次回は簡単に「登録から設定の方法」までをまとめてみようと思いますので、お待ち頂けたら、と思います。
また、今回の内容で気になること、聞きたいことなどがありましたら、お気軽に質問やTwitter等でご相談ください。その辺りも反映させつつ、発信していけたら、と思っています。
最後に、現在私のYouTubeチャンネルではコンスタントにChromebook&GeForce NOWでPCゲームを遊ぶライブ配信を行っています。
ここ最近では「ゴーストリコンワイルドランズ」「THE DIVISION 2」「モンスターハンターライズ」を同じChromebookユーザーと4人でボイスチャット付きで遊んでいます。
「クラウドゲームサービスなんて、大して快適に動かないし、あくまでオマケ程度でしょ?」と思われた方は、是非触りだけでも良いのでご覧頂けたら嬉しいです。これからもコンスタントにライブ配信していきますので、良ければYouTubeチャンネルのほうもご登録頂いて、配信の際にはチャット欄で一緒に盛り上げて楽しんで頂けたら、と思っています。