[かぶ] 世界は一つだと当たり前のように思ってしまいがちなこの時期だからこそ見て欲しい。「環世界展〜生物は世界をどう見ているか」@DARWIN ROOM(下北沢)

[かぶ] 世界は一つだと当たり前のように思ってしまいがちなこの時期だからこそ見て欲しい。「環世界展〜生物は世界をどう見ているか」@DARWIN ROOM(下北沢)

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私、小さい頃は妄想が好きでして。というか、想像力が無駄に豊かでして。お風呂に入って湯船に浸かった途端に突然金星を思い出す(別に私は金星人ではない)んですよ。あのもの凄い温度とガスが充満した、まさに地獄のような星。まだ水星のほうが更に熱いですが、太陽に近い分カラッとしていて、もう熱くて仕方ないね、こりゃ、みたいな感じです。

で、金星を思い出した途端に頭のなかと自分の周りが突如金星になるんです。もうパニックです。怖くなって大好きなお風呂から慌てて出てきてしまって後で風邪ひきます。

同じことを冥王星でもやりました。意外と宇宙を旅しているんですね、私。妄想の世界で。宇宙船お風呂号。

今、私の目の前に見えている世界と全く同じ世界をあなたが見ているとは限らない。

よく何か議論が起きる度に、いるんですよ、「まぁ、人それぞれだから」。当然です。その中であなたはどう思うのか、という思考が完全に抜けているんですが、本人は何かさも分かった風な気分でいられます。だからこういう余計な言葉は口にしないほうが良いです。

でも、実際ホント、人それぞれなんです。だから、私の目の前に今Chromebook Flipがあって、こんな色で、形で、その横のノンダルンの上にコーヒー用のマグカップがあるんですが、例えば私の妻が目の前にいたとしても、私も見ているこのそれぞれのモノの色と彼女のモノの色の見え方は違うかもしれません

https://lifestyleimage.jp/?p=4132

人間は視覚に大きく依存した生活を送っています。

勿論その他の五感など感覚も使っているわけですが、実際のところほぼ8〜9割は視覚に頼っていると思います。目の前に見えるものは普遍的で絶対的で間違いのないものだと思っています。もしかしたら私の脳の一部が突然損傷して勝手に存在しない物を映し出しているだけかもしれませんし、私自身かなりの近視ですので、どこか視神経に異常があれば気付かず周りとは違うものを見ているかもしれません

自分の目の前にある世界が絶対なのは、あくまで自分の世界に限ってのことです。

動物にもそれぞれに見える世界が違い、生きている世界が違う。

人間ですら様々な要因で見えるものが違うのですが、それでも比較的似たような文化を背景にした生活をしていれば、たいてい見えているものの共通認識は同じです。けれど、これが他のいきものとなると別です。鳥とカメレオンと犬と私たち人間では全く見えているものと、色が違うわけです。

けれど、それは優劣がつけられるものではない。あくまでその生物の生存にとって必要な感覚が優れていて、必要ない部分がその分あまり使われなくなっただけです。

だから、私にとって目の前のChromebookも机も椅子もそれぞれに意味を持ちますが、もし私が猫を買っていたら、彼(彼女)にとっては、見える世界にはそれらのものはそういう定義で存在しないし、置いてあっても単なる凸凹の道くらいにしか思ってなくて、上に平気で乗って倒していくかもしれません

ここまで4回「かもしれません」が出てきました。

さらにもう2回加えます。あなた、今確かに生きていますか?誰にも分かりませんよね?実は既に昨夜布団に入って寝た時点で死んでいて、本来の自分は病院にいて、周りで家族が泣いているのかもしれません。今、見えている世界はあなたの頭のなかの想像が創りだした世界かもしれません

そうです。全て、想像するしかないんです。こうした世界は。だから答えがありません。けれど、自分が当たり前だと思っている世界が本当にあなた限定の世界でしか無く、その世界の中で人生の終わりを感じたり絶望を感じたり泣いたり笑ったり楽しんだりしているわけです。そう思うと、どんな悩みも大したことないように見えますが、話がズレてきた気がするのでそろそろ元に戻します。

1930年台にドイツの生物学者のユクスキュルという人が「環世界」という概念を出しました。

邦題「生物から見た世界」という古典で、今でも岩波文庫で買うことが出来ます。

これが名著でして、特に最近、アーティストから科学者まで幅広い分野の方々が改めて注目しています。何故なら、目覚ましい技術発展の中で、現代ではこの世界というものを1930年代当時は想像でしか組み立てることが出来なかったものを映像など様々な技術を使って仮定、再現や再構築、実験が出来るようになったからです。

この本に人生を変えられた一人の青年が今回素晴らしいイベントを企画した。

そして、今回、これを大学受験の時にたまたまある書店で手にとった若者の人生を変え、10年後にキュレーターとして今回のようなイベントを開催するに至るわけです。凄いですね、本の力って。

1079-201511_Unwelt Exhibition at DARWIN ROOM 01

場所はこのブログではお馴染み、東京都世田谷区の下北沢にある知的好奇心の森「ダーウィンルーム」です。

知的好奇心の森「ダーウィンルーム」
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-31-8 電話 & FAX : 03-6805-2638

先週の13日(金)から来週23日(月)まで、毎日様々な展示とともに、夜はこの「環世界」にまつわる様々な方の対談やワークショップ、映画上映から討論会が開かれています。

私の既に参加したイベントと、この後の魅力的なイベントをご紹介。

昨日までのイベントの中で、私は既に2つ、参加させてもらいました。

11月13日(金) 基調講演「環世界とは何か〜私たちのすぐ横にある未知〜」

一つが初日の夜に行われた、藪田慎司先生による基調講演「環世界とは何か〜私たちのすぐ横にある未知〜」

お知らせ|環 世 界 展 における基調講演を開催します。ユクスキュル著「生物から見た世界」の訳者の日高敏隆さんは、京都大学理学部に動物行動学研究室を作られた方で、そこのご出身である薮田慎司さんに、DARWIN ROOMの 環 世 界 展…

Posted by 好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM 」 on 2015年11月9日

藪田先生の専門は動物行動学。ユクスキュルの「生物から見た世界」を翻訳された日高敏隆先生の研究室にいらした方です。

環世界というのは何も視覚だけのことではなく、自分の周りの世界に対する認識の仕方であったり、様々です。だからこそ終わりのない世界でもあります。なにせ答えがないのですから。動物の様々な行動を例に取りながら、それらの動物がどういった世界を持っているのか、それをやはり先ほど同様かもしれませんといった想像を(数々の実験結果をベースに推測しながら)展開されていく今回の講演は非常に面白かったです。

11月16日(月) 「光と生き物。時と生き物〜表現する環世界〜」

そして昨日開催されたアート対談。陣内利博先生とロンドン在住の作家・キュレーターであるKAZさんによる「光と生き物。時と生き物〜表現する環世界〜」でした。

▶︎Darwin Room NEWS環世界展の対談イベントを行います。11月16日(月) アート対談「K A Z × J I N」…

Posted by 好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM 」 on 2015年11月15日

陣内先生とはDARWIN ROOMのイベントで同じ参加者として何度かお会いしてはいましたが、あれほど話が面白い方だとは思っていませんでした。やられました。さすがです。複眼に関しての考察は興味深い。目というものの機能について、生物それぞれに全く見え方も違えば得意とするものも違い、またそうした単眼から複眼まで、様々な世界を実際に道具を使って体験できるようにしたのは、本当に凄いことだと思います。

複眼、是非体験してみたいけれど、正直想像力と妄想力が膨らんで不思議な感覚になりそうです。

11月17日(火) 第18回 科学映画研究会〜環世界・映画鑑賞&トーク〜

今日は環世界に限らず、ダーウィンルームのイベントの中では一番の安定感を誇る、清水浩之さんによる科学映画研究会

▶︎Darwin Room NEWS環 世 界 展 第 4 弾 !!第18回 科 学 映 画 研 究 会11月17日(火) 19:30~21:30~ 環 世 界・映 画 鑑 賞 & ト ー ク ~生き物の世界を科学の目で描い…

Posted by 好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM 」 on 2015年11月16日

気がつけば第18回を迎えていたわけですが、元々清水さんが以前より開催されていた「短編映画研究会」は先日第155回を迎えました。もう日本における短編映画や科学映画のコーディネーターの第一人者です。今回の作品も環世界にちなんだものが3本見られるようなので、楽しみです。

11月19日(木) 「泳ぎながら寝るイルカたち〜どんな”世界”でどんな暮らしをしているか〜」

先ほどの日高敏隆先生のもとで学ばれた篠原正典さんとイルカの睡眠行動の研究者の関口雄祐さんによるリレートーク。ちなみに私は篠原さんのお話は同じダーウィンルームで以前、青森県六ケ所村の環境科学技術研究所の「ミニ地球プロジェクト」に参加された時のお話を伺っていますた、元々動物行動学としてイルカの研究をされてきたそうです。

▶Darwin Room NEWS環 世 界 展 第 5 弾 !!イルカの“環”世界を二人の動物行動学者がリレートーク!これは見逃せませんよ〜!11月19日(木)  19:30~21:30泳 ぎ な が ら 寝 る イ ル カ…

Posted by 好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM 」 on 2015年11月17日

こちらの話も聞いてみたいと思っていましたので、これまた気になるイベントです。

11月20日(金) 朝まで生トーク 第1部 終電まで 第2部 始発まで

そして夜に開催されるイベントの最後はこの朝まで生トーク。よくもまぁ環世界について徹夜で会議する気になったものです。妻がこれ聞いて参加すると張り切っていましたが。

▶Darwin Room NEWS環 世 界 展 第 6 弾 !!11月20日(金) 朝 ま で 生 ト ー ク21:00~23:30 第1部24:00~ 4:30 第2部環世界展の最後のメーンイベント!動物行動学の研究者を…

Posted by 好奇心の森「ダーウィンルーム DARWIN ROOM 」 on 2015年11月18日

ここまでで出てこられた研究者をはじめ様々な方も集結、第2部であれば始発の4時30分までだそうです。私はこういうことをすると2日くらいその後大きな影響が出てしまうのでどうしようか非常に悩み中です。

来週23日(月)まで開催しているから、是非覗いてみて。凄いから。

いつの間にかイベントの紹介になりましたが、環世界という概念は答えがまだ出ていなくて、けれどそこに単なる根拠のない想像ではなく、様々な研究や実験、そして勿論豊富な想像力をベースがある中で、これからも終わりがないながらも続いていく世界だと思っています。それが面白い。

「環世界」という言葉だけを聞いただけではなかなかイメージしづらいので、どんなイベントなのかわかりづらいのが残念ですが、単に人間も含めた生物それぞれの見ている世界の違いというだけでなく、ここ最近起きている痛ましい事件とそれに続く報復空爆などの流れの中で、「私たちの見ている世界」だけが「世界」ではなく、「世界の敵」というのもあくまで「私たちの」世界である、ということ。

そして「他者の見ている世界」は同じ人間だからつい同じ価値観だと思ってしまうけれど、実は全く違う世界の見え方をしているんだよ、という風な視点で見ることも出来るのではないか、と思うのです。

イベントに参加するのは時間の都合上厳しくても、展示を見るだけでもかなりのボリュームで楽しめると思います。この週末、もし下北沢まで、と思ったら、是非会場まで足を伸ばしてほしいなぁ、と単なる一人のお客さんとして思っています。

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「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

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