ここ最近、色々と提供いただいているSoundPEATS社より「M10のレビューをしてくれませんか?」と提案された時、「あれっ?この前したはずなんだけど・・」と思ってしまいました。改めて見なおしてみると、レビューをしたのはM20だったのですが。
ということで、年内最後の提供レビューは新作M10。結論から書くと、この価格とは思えない満足感。ただし、これに手を出すと、もう今までのような「イヤホンなんて特に拘らなくても」という気持ちではいられなくなります。
追記:2015年12月31日 17:00 更新
本日Amazonのタイムセールで限定数600、1,999円になっています。興味を持たれた方は、今年最後のお買い物にどうぞ。
質感、外箱、付属品。全てがM20からグレードアップしたM20。
価格が倍ですから(M20:1,599円、M10:2,999円)。ただ、この辺りの価格帯だと、単に付属品その他を増やすよりも質感や作りが見事にコストに影響してくるので、下手に外装に拘られても、という意見もあるかもしれませんが、個人的には好印象です。
M20はシンプルといえば聞こえは良いですが、ちょっと寂しさがありましたから。
SoundPEATSお馴染みの専用キャリングケースが付属。
箱を開けてみて、最初に嬉しかったのが専用の小さなキャリングケースが付属していたこと。SoundPEATSの製品は今までにBluetoothワイヤレスイヤホンを複数個レビューしていますが、この専用ケースが大変ありがたかったのです。カナル型イヤホンはどうしてもイヤーチップが汚れやすいので、直接耳に入れる分、こうしたケースがあると持ち運びに助かります。
アルミ削り出しの本体は質感も充分。
今回の商品は「改良版 NEW」ということですが、何に対しての改良版なのか私には分かりません。ちなみに今回はSoundPEATSではなく、SoundSOUL銘になっています。最近はSoundSOUL表記をよく見かけるようになったので、こちらに統一しているのかな。
マイク兼コントローラー部分ですが、今回は重さのバランスの関係もあると思うのですが、イヤホンの片側に付いているのではなく、中央部分(左右が合わさった後の部分)に付いています。
以下、M20と比較しながら書いてみたいと思います。
先日レビューしたばかりの同社のイヤホンM20。アッサリとした吊るしなイヤホンで質感だなんだと書くものではありませんが、音としては個人的に気に入っていまして、私の実売1,000円台のイヤホンに対するイメージを良い意味で裏切ってくれたモデルです。
見た目だけでなく、重さも違います。ただ、こうして見てみるとM20は手を抜いているように見えますが、それなりにしっかりした作りです。
手前が今回のM10です。プラグはどちらも銀メッキですが、並べてみると雰囲気も違います。
奥が今回のM10です。M20の時に気になった、「コードの擦れ音が気になる」点。絡まりにくいフラットケーブルを採用していることが原因かと思ったのですが、今回はあまり気になりませんでした。フィット感の問題か。太さは同じなのですが。
M20とは聴けばすぐ分かるくらいに違う音の広がり。
といっても、M20が悪いわけではないんです。実際前回のレビューでも別に提供いただいているからではなく、私は「これで充分」と思った訳ですから。実際私のメインの有線イヤホンはM20にあの後変わりました。
ところが、今回M10で聴いてみて、普段ほとんどイヤホンを使わない私でも音の違いに気付きました。そして、私は「このイヤホンでもっと色々な音楽を聴いてみたい」と思ったのです。これはお世辞でも何でもなく。「あ、違う」と。
価格というのは(勿論それだけのコストもかかっているのでしょうが)不思議なもので、先程から何度も挙げているように、自分の中での大体こんなもの、という先入観があります。音の世界なんて特にそうで、価格が安心感に繋がっている部分も多々あり。あとはブランドネーム。そしてその商品に付随する情報量。
私も含め、多くの人は結局はイヤホンを買っているのではなく、音を聴いているのでもなく、その価格による安心感を買い、そのイヤホンに付随する物語や情報を聴いているのです。
前回こんなことを書いたにも関わらず、舌の根も乾かぬうちに「違う」なんぞと言いましたが、確かにコストをかければそれだけの音にはなるんだな、ということですね。
ただ、私、以前は6,000円〜8,000円程度のカナル型イヤホンを購入していたのですが、その時にはそれ程音が良い悪いを感じたことはなかったんです。今回のように新鮮で、色々聴いてみたい、と思ったのは本当に珍しい。
今ある付属のイヤホンから少しグレードアップしたければこれ。ただ・・
今既にあまり意識せずに使っているイヤホンがあり、少しグレードアップしたい、というのであれば、M20よりもM10をオススメします。質感も違いますし、にも関わらず実売2,999円です。この価格でこれだけの音が聴けるのなら私は全く文句のつけようがありません。
いや、ありますね。3千円でこれだけ音が変わるなら、やっぱりもっと高いイヤホンは別次元なのではないか、という音の世界に足を突っ込んでしまう恐れがあります。そういうものに弱い方にはオススメしません。
普段からイヤホンに(こだわりなく)わざわざお金を払って買うまでもないけれど慣れ親しんでいる、という方にはそれなりに違いも分かるという点でも是非購入の候補に入れて欲しいイヤホンです。
キャリングケースも小さくてポケットにも入る大きさですし、いつでもどこでも音楽を楽しみたい、という方には、メインとしても、また予備としてもオススメしたいと思います。