ヴァーチャルリアリティです。私の中では「まるちめでぃあ」と同じくらい夢がありつつも胡散臭い素敵な言葉です。けれど世界はそんな私の狭くてちっちゃい頭の中の世界なんて、とっくに置いてけぼりにしていました。うん、よく分からない前振りですが、今回は提供レビューです。
昨年末からかなりの勢いでレビュー依頼をいただいた後、しばらく途絶えていたSoundPEATS社(SoundSOUL銘で商品も展開)。当ブログでもこのメーカーの商品のレビューが今も結構アクセスが上位に来ています。
そんな中、久しぶりに依頼をいただいたかと思ったら、第一印象訳の分からん怪しいメガネ(ゴーグル)だったんです。何だこれは、3Dでスマホって、何が楽しいんだ、と正直思いました。ごめんなさい。
で、商品ページを見てもサッパリ分からないのですが、何となく3DだVR(ヴァーチャルリアリティ!)だと気になる言葉も並んでいたので、新しい世界に飛び込んだつもりで依頼を受けさせていただきました。
結論から書くと、面白かったです。まだまだ未成熟ではあるものの、可能性が非常に広がる世界です。そして、その世界を覗いてみることが出来る、魅力的なおもちゃです。
3D VR メガネ G3 SoundSOUL(サウンドソウル) 【メーカー直販/1年保証付】立体動画VRメガネ 超3D映像効果 3D ゴーグル VR 焦点距離可調整 ヘッドマウント用 3Dメガネ ヘッドバンド付き 3D動画/ゲーム/映画用
今回提供いただいた商品はこちら。
ね、ちょっと怪しいでしょ。
私元々ゲームだおもしろ動画だ、といったモノをスマホで一切やらないので、大丈夫かなぁ、と思ったのですが、全くの杞憂でした。ただ、その前にその結論に至る過程を聞いて下さい。
昨年から段ボール製VRゴーグル「Google Cardboard」が一部で話題だった。
段ボール製VRゴーグル『Google Cardboard』 Android / iOSアプリが日本語化、ストリートビューにも対応 – Engadget Japanese
なんか分かるような分からないような話ですが、ぱっと見ダンボーが思い浮かびました(全く別物)
で、実はこの辺りの情報は今回提供いただいた商品をとりあえず使い始めてみて、さっぱり使い方が分からず、何をどう書いて良いのか、そもそもこれは何が楽しいのかサッパリ分かりませんでした。
さらに後述しますが私の愛用中のZenFone Goがいきなり二日目にして、このゴーグル使って誤って側面傷つけてしまいまして。
そんな凹んでいた時に、で、結局どう使うんだろう?と今更ながら調べて分かりました。
Google CardboardとiPhoneでお手軽3D VR体験をしてみた | reliphone
で、この記事見つけて、何だ、こうやって楽しむものなのか、と腑に落ちまして。要はこのゴーグルのレンズの前にスマホをくっつけて、VRに対応したアプリを起動させると、目の前に3Dの空間が広がって、VR体験が出来るんだよ、ということですね。で、最近は更にYouTubeやGoogleストリートビューなども対応し始めたので、更に楽しい世界が広がるよ、と。
正直、全く何も分からずに買っちゃった人は困ると思います(そんな人いない)。まぁ大抵は前提に「Google Cardboard」が知識としてあるとは思いますが。
というのが、次の理由からです。
中身は本体と英語&中国語の一枚の説明書のみ。
シンプルです。この本体の中に、カメラでのVR撮影用の小さなキットと装着用のバンドが入っているだけです。
で、この説明書。
いや、今になって思えば、確かにやることってこれだけなんだけれど、私単純にZenFone Goをつけて、自分で撮った適当な写真を表示させちゃいましたよ。
で、何か中途半端にピントの合わない花の写真が現れて、何が楽しいのかサッパリ分かりませんでした。
更に、これ、ちゃんと説明書の英文を読めば気付くのですが、スマホを固定する部分のクッション。
左右だけでなく、上下にも動くんですね。左右だけだと思ってそのままスマホを乗せて、前面を閉めてしまいまして・・
5.5インチスマホだと標準の上下幅だとギリギリでして、上の留める部分の金属にZenFone Goの側面を擦りまして、
使用2日目にしてアッサリGoの綺麗なブルーのカバーに傷が付きました。
ただ、これはちゃんと説明読まなかった(理解出来なかった)私が原因です。
さて。ようやく本題。3D VRメガネ G3で魅惑の世界に飛び込んでみようか。
まだ徹底的に楽しめている訳ではありませんが、ひとまずこのメガネを活用するために手っ取り早いのは、Android版なりiOS版の「Google Cardboard」アプリを入れることです。
Cardboard – Google Play の Android アプリ
単純にVR用の、もしくは「Cardboard」と検索して出てくるアプリを入れてもとりあえず楽しめるものもありますが、一番分かりやすいのは上の基本アプリです。ただ、私のZenFone GoではAndroidのバージョンが対応していない、と出て使うことが出来ませんでした。
iOS版は問題ありませんでしたが、お持ちのAndroidスマホによってはバージョンや、単純にこのCardboardが必要とする機能がスマホ自体に搭載されていない可能性があるので注意が必要です。
ちなみに先ほど触れた、「Cardboard」でアプリを検索してみると、こんな感じで結構出てきます。単体で動くものもあるので、雰囲気だけは楽しめると思います。
目の前に広がる360°自由に眺められる世界はなかなか面白いです。
これらのアプリを起動すると、スマホ上はこんな画面になります。
スクリーンショットにしてみると、こんな具合です。
ね?何となくワクワクしません?これをゴーグルから見てみると、立体的に見えるんです。左右それぞれの写真をそれぞれの目で見るんですね。この仕組み、何か理科の実験辺りでやった気がします。
で、ゴーグルは普通のメガネのようにバンドで留めて装着するのですが、その状態で上を向けば、スマホのセンサーが反応してちゃんと画面上も上を向きます。後ろを振り返れば、画面上でも後ろを振り返る。自分の頭の動きに合わせて360°自由に眺めることが出来ます。更にアプリによっては3Dに対応していると、これらが目の前で立体的に見えます。
まだまだ発展途上ということもあって簡易の作りのため画質は(まぁこのゴーグル自体実売数千円ですし仕方ないのですが)そこそこですが、これはなかなか面白いです。
これが、Google Cardboardでは先ほど触れたように、最近はストリートビューやYouTubeなどのサービスも対応し始めたので、自分の好きな街を360°自由に眺めながら好きに歩くことが出来る。これって面白いですし、素敵ではないですか?
で、先ほどサラッと流しましたが、「雰囲気だけは楽しめる」と書きました。その理由ですが、この製品にちょっとした弱点があるのです。
えっ?これ、モデル名は何?そもそもどうやって動かすの?
今回レビューしている製品は、Google Cardboardではなく、SoundSOULの3D VR メガネ G3です。何が言いたいか。モデル名が無いんです。選択一覧に。
モデルごとにそれぞれに最適化された画面表示になるようなのですが、これがまずどれを選んで良いのか分からない。説明書も先ほど挙げたようにこの点は全く書いていません。
さらに・・。
Google CardboardとiPhoneでお手軽3D VR体験をしてみた | reliphone
これまでのGoogle CardboardはNFCを使ってアプリを起動できたり、磁石を使ったトリガーでアプリを操作していましたが、今回紹介するのはそれのアップデート版。
より簡素化(いい意味で)され、操作には磁石ではなく電導性素材を使ったとても原始的な方法が採用されています。銀色の部分が電導性素材でして、カメラのシャッターを切るようにボタンを押すと、それと繋がった中央の銀色部分がスマホの画面に当たり、タップ判定されるという作りです。
端末によっては上手く反応しないという磁石式の弱点を克服し、機種を問わずに使えるようになりました。
ちょっと先ほどのブログの記事を引用させていただきましたが、こうしたアプリを使う際に、ちょっとした操作をするにはスマホの画面なりをタップする必要があるようです。実際Cardboardアプリでは画面上で「Cardboardの右のシャッター部分のようなところを押してね」とガイドが出るのですが、このSoundSOULのメガネにはそもそもそうしたシャッターもスイッチもボタンも何もありません。
最初にZenFone Goで試してみたときには、スマホ自体に肝心のセンサーがなかったため、上下に頭を動かした場合は反応したものの、左右がほとんど反応しなかったり。また前に進んだり、アプリ上のメニューを選択したくてもそもそも何も出来ない、という。
結果として、眺めていることは出来るけれど、細かい操作はできない(分からない)もどかしい状態になってしまいます。これは非常に惜しい。
これは単に私の理解不足なのか、あくまでそれ以外の用途のために作られた(VR映画や写真を「観る」専用)モデルなのか、現時点では分かりません。(分かり次第追記という形で載せたいと思います。)
簡易のVR写真&動画撮影用ツールが付属。
さりげなくオプションで付いてきているこちらのツール。
中に鏡が貼られて、仕切りがあるのですが、こちらをカメラに貼り付けて撮影すると、
こんな具合の左右に分かれた、先ほどのようなVR写真が撮れます。ただ、うまくピントを合わせられないと、なかなか撮るのが難しいかもしれません。
うまく撮れれば、例えば旅先でこのツールを付けた状態で街を歩いて動画を撮影して、あとでゴーグルを通してこの動画を見れば立体的に見える、といった使い方も出来るかもしれません。
まだまだ発展途上。改善の余地は多々あるものの、非常に可能性の広がる魅力的な商品です。
説明書も簡易のものが一枚。更に普段であればかなり詳しい、Amazonの製品ページに掲載される日本語版のマニュアルもまだ準備が出来ていないこともあってか、まずは使い方が分かりにくい(私も未だに分かっていない)のが惜しいところ。
とは言うものの、現在のVR技術の一端を覗き見ることが出来るツールとしては、なかなか魅力的な商品であることに変わりはありません。ちょっと改善されるだけでかなり面白い、楽しめるものになると思います。
これからレビューが出てくるにつれ、また使い方がより分かりやすくなるにつれ、この商品も含めたVRゴーグル(メガネ)はどんどん可能性と世界が広がっていくことでしょう。
私もそれが楽しみですし、まだまだ色々弄ってみたい、という気持ちになっています。これからも使っていく中で気付いた点や魅力等があれば、その都度ご報告していきたいと思います。
現時点では、Google CardboardやVRに興味のある方が、ちょっと試してみよう、と思った時に試してみてほしい商品です。