先月は夏休みで急遽お休みになったLiberal Arts Cafe 科学映画研究会。前回の特別編は都合により参加出来なかった私ですが、今回は勿論参加します。ここ数回「原子力と映画」をテーマに、興味深くも、なかなかパワーの要る内容ではあったのですが、第6回はまたちょっとDARWIN ROOMらしいテーマで開催のようです。
今回のテーマは「生物から見た世界」
【環世界(かんせかい)】って知ってますか?私は全く知りませんでした。生物にはそれぞれに生きるために必要な情報のみを環境の中から選んで、それに意味を与えて自らの世界認識を持って、その世界で生きているそうです。
環世界(かんせかい、Umwelt)はヤーコプ・フォン・ユクスキュルが提唱した生物学の概念。環境世界とも訳される。
すべての動物はそれぞれに種特有の知覚世界をもって生きており、その主体として行動しているという考え。ユクスキュルによれば、普遍的な時間や空間も、動物主体にとってはそれぞれ独自の時間・空間として知覚されている。動物の行動は各動物で異なる知覚と作用の結果であり、それぞれに動物に特有の意味をもってなされる。ユクスキュルは、動物主体と客体との意味を持った相互関係を自然の「生命計画」と名づけて、これらの研究の深化を呼びかけた。
ウィキペディア 「環世界」より引用
つまり、私という人間は、私(人間)として生きるために必要な情報のみを抽出して目の前に広がる世界を認識している訳で、私が認識していない世界や感覚、
同じ人間でも、例えば私と妻でも同じ「蒼」「青」という定義を持っていても、実際には違う色を見ているのだと思います。まぁ同じ人間であれば、生きるために必要な情報というのは共通なので、大きく違うモノが見えたりということはないと思いますが、この時期天敵でもある蚊には蚊の、犬には犬の見ている世界があるんですね。その中には人間が日々暮らすためには全く必要のない種類のモノがあるわけで、それらは蚊や犬にはそれぞれ見えても人間には見ることの出来ない、いや、認識することの出来ないものがあるということだと思います。
そう考えると、霊や気、オーラ、と言ったものも広義では同じかもしれませんが、今見えている目の前の世界が誰にとっても、人間以外の生物にとっても共通ではない、と言うことかな、と。非常に興味深いです。
また、同じ人間でも、生まれたばかりの赤ちゃんや、小さい頃(子ども)と、色々な知識や情報に染まっていった若者、そしてご年配の方まで、それぞれに見えるものが違うでしょうし、仕事柄、土地柄、民族柄見分けられるものも違うわけで、本当に世界というのは一つの絶対的なモノではないな、と改めて思います。
参加申し込みは直接DARWIN ROOMへ。
なんて深く考えると哲学であったり、難しい話になってしまったり、とは思うのですが、そこはDARWIN ROOM x 科学映画研究会。きっと面白い科学映画を用意しているんだろうなぁ、と楽しみにしています。イメージとしては、第1回や第2回のような感じになるのかな。人間環境学修士の釜屋憲彦さんをお迎えしてのLiberalArtsCafe。楽しみにしています。
日時:2014年9月26日(金)19:00~21:00(開場18:30)
会場:下北沢・ダーウィンルーム
講師:清水浩之さん(映画祭コーディネーター)
釜屋憲彦さん(人間環境学修士)
参加:¥2,000+税/ドリンク付き
03-6805-2638(DARWIN ROOMの電話番号です。)
darwinroom@me.com
メールの場合は必ず下記の項目をお書きください。
件名:9/26カフェ参加申込み
・お名前:
・参加人数:
・携帯電話番号:
「科学映画ってなに? -第一回科学映画研究会-」 DARWIN ROOM 4/25
記録映画研究の第一人者である清水浩之さんをお呼びしての記念すべき第一回。「見ることは知ること」をテーマに、中谷宇吉郎さんのドキュメンタリーなど、岩波映画製作所、岩波映画のドキュメンタリーを幾つか見ました。
「科学映画ってなに? -第二回科学映画研究会-」 DARWIN ROOM 5/30
科学映画、記録映画の様々な形を知ることが出来た、興味深い組み合わせの3作を見ました。テーマは「観察する」。