今日の足元がそういえばラルフローレンのコードバンのタッセルローファーだったので。
元々、靴に関しては、靴の専業メーカー以外は興味は無かった20代。
まぁ、なんて言ったら、私にとっての先生でもあるロイドフットウェアなんて身も蓋もないわけですが。
ロイドフットウェアの靴べら – 色々な想いとともに、当時の苦い経験も思い出させてくれる、原点。
同じ靴を履くなら、変にブランド料と余計なデザインが加わるものより、そのファクトリーとなっているメーカーの靴を買いたいと思っていました。紳士靴に余計な味付けは不要だと思っているので。それは今も変わりません。
ところが最近…
頭と考え方が固く、柔軟性が無くなってきたんでしょうね。ダメな兆候です。あれ程買ってきたジョンロブやチャーチが受け入れられなくなってしまったんです。まぁ元々専業か、とかそういうこと言い始めると収拾つかなくなるので、取り敢えずラルフローレンの話に行くために、最初の話は忘れて下さい。
ロブやチャーチのブランドブランドしてきた雰囲気が何となく苦手になってしまって。それぞれ、エルメス、プラダ傘下でしたっけ?
そうなると、専業も兼業も、ファッションブランドも何も、どーでもいいな、と。そんなことより、自分が良いと思った靴を長く履こう、と。あ、今更何当たり前のこと言ってるんだ?って感じですか。すみません。
要は昔も今もまだまだ青いんだと思います。
で、ラルフローレン。
と、また好きなものをブランドで括っている時点でダメな気もしますが、その辺は流して下さい。
ここまで引っ張っておいて、大した理由じゃないんですが、挙げるなら、
- 名前は出さないけれど、色々な国のファクトリーが作っている。
- それぞれに、そのままネームタグだけ変えて出すのではなく、特に上位ラインは何かしらラルフローレンらしさを加えている。
- ただ、それは単にポロマークとかブランドネームという形ではなく、ちょっと癖があるけれど、シンプルでどこか楽しませてくれる。
- 日本では過小評価されている。
特に、この最後の「過小評価されている」ところがたまりません。下手すれば作っているファクトリー純正のモデルのほうが作りが雑だったりする中で、別注しているラルフローレンネームのほうが出来が良いものもあるのですが、もう、ラルフローレンってだけで元のファクトリーネームのものより安くなる。
色々な方に聞いてみたのですが、日本ではラルフローレンといえばポロ。ポロと言えばポニー。ポニーといえば、近所のスーパーやデパートで格安300円や500円で処分されている馬のマークの付いた、お父さんが愛用するポロシャツや靴下のイメージが強いのだそうです。それ、ラルフローレンじゃなくて、全く関係ないポロクラブだって。
ポロクラブ / Polo Club ブランド情報(歴史,店舗,通販等) | ファッション 服DB
そんな下らない部分が気に入った。
私、元々そういうくだらないことで盛り上がっている内に本当にハマる人間のようで、大学入学当時、深夜テレビを見ていて、たまたまミッチー(王子様のほう)の新曲(今夜桃色クラブで)を見て、そのノリに冗談でハマったフリをして楽しんでいたら、本当に好きになってしまったり、結構前科持ちです。
まぁ、今回はポロクラブにハマったわけじゃないんですが、そういうところでなんとなくラルフローレンに親近感?を持ち、何となく商品やそのコンセプトを眺めている内に、靴に関しては、いつもの凝り固まった先入観を越えてくれた、というか。
ということで、下らない馴れ初めですが、今では結構真面目に好きです。別に何から何までラルフローレン、という訳ではないですし、自分には合わないものも多々あるのですが、今思い出してみても、日常の愛用革靴の中に結構ラルフローレンがあるので。
長く書いた割には大した理由ではないのですが、「べき論」や「ねばならない論」や知識や経験が、時には本当に良いものを見る目や、素直に見る心を失わせてしまっていることも多いんだよ、ということを誰より自分自身に言い聞かせて、終わりたいと思います。