[かぶ] いつも靴について偉そうに書いてる私が刑務所作業製品展示即売会で6,600円の紳士靴を買って思ったこと。

刑務所の文化祭には毎年足を運んでいるのですが、主要どころを妻と一緒に眺めたあとは、少しだけ個人的な趣味でもある千葉刑務所謹製靴を眺める程度で、じっくりと一つ一つの刑務所作業製品を見ることはありませんでした。だって、人多いんだもん。

そのため、6,000円前後で販売されている既製靴に関しては、目の前で正月のセール会場かのような殺到ぶりとその辺りに散乱し、靴べらを使わずに強引に足をねじ込まれていく光景を見ているのに忍びなくて、気にはなりながらもきちんと履いたことがありませんでした。

ところが先日、Twitterで色々とお話をさせていただいている、さくらい伸(@saku03_)さんが新宿で行われていた「矯正展」で購入され、愛用されている姿を目にするにつれ、再び気になりはじめまして、どこかで手に取りたいなぁ、と思っておりました。

千葉刑務所製ストレートチップはデンキウナギの夢を見るか | 帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」
新宿西口のイベント広場で行われていた「矯正展」で、革靴を買った。矯正展とは刑務所作業製品を展示販売するイベントなのだが、どうも矯正と聞くと『時計じかけのオ…

そうしたら見事なタイミングで今回帰省中に実家近くのアピタ掛川店でちょうど開催されておりました。実質本日まで(最終日21日は午前中で片付け作業をするのでほぼ無いとのこと)。

春一番かと思わせるほどの強風と今にも雨が降りそうな天気の中、車の免許を持っていない私は母親に車で連れて行ってもらいました。アピタ掛川店。

入り口すぐの場所で開かれておりましたが、月曜日の午後ということで、まだお客さんも少なかったのでしょうか。私以外に見ていた方は、私のそばで婦人靴を「あら、これ大きいわねぇ。あら。あら。」と結構大きめな声で連呼していた大きなお姉さまだけでした(母も時々他の製品を眺めてはいましたが)。掛川市民はあまり興味がないのか、それとも既に前日前々日の土日で殺到した後なのか。

店員さんに訊いてみたところ、掛川での開催は不定期ながらここ最近は年に一度は行われているようで、珍しくはあるものの、だいたいこんな感じですねぇ、とのこと。惜しい。でも考えてみたらわざわざアピタ掛川店でこんなスタンダードな紳士革靴買わないのかもしれないなぁ、とも思いました。

結局スタンダードなタイプは千葉刑務所製の3デザイン(同一木型、4E)のみでしたし。

靴の詳細についてはいつも通りLife Style Imageのほうでじっくり書きました。ちょっとポエムっぽいかもしれませんが、素直な気持ちをそのまま書いたつもりです。

[1407-201702] 刑務所作業製品展示即売会にて紳士靴S型(千葉)を購入。今この靴に改めて惹かれたのも何かの縁か。 | Life Style Image
以前、千葉刑務所の受刑者が作る革靴について取り上げたことがありました。 私は毎年秋に開催される府中刑務所の文化祭で手に取り、また注文をすることが多いのですが、このようなオーダー靴だけでなく、既製靴も販売しています。もちろん文化祭だけでなく、普段から全国各地で行われている刑務所作業製品展示即売会においてもこれらの靴は入手が可能です。 刑務所作業製品展示即売会 (アピタ掛川店)にて 文化祭ではあまりに人が多いため、落ち着いて手にとることも出来なかったのですが、以前から気にはなっていました。そうした中、先日こちらでも時々ご紹介させて頂いている「帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」」の、さくらい伸(@saku03_)さんがこの既製靴を購入されました。 千葉刑務所製ストレートチップはデンキウナギの夢を見るか : 帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」 購入されてからもTwitter上では気に入られている様子が日々伝わってくるので、私自身も改めてこの靴に興味を持ちました。そんな時に何の偶然か帰省のタイミングに合わせて我が実家、掛川のアピタで即売会が行われていることを知り、早速訪れて試履、その場で購入を決めました。 即売会によって展示されているものは多少異なるようで、この日並んでいたのは「千葉刑務所」製の3デザインのみでした。 今回改めて感じたのは、人と同じく、モノにもタイミングと縁というものがあるということ。この時期、このタイミングでこの靴に改めて興味を持ち、実際に足を運び、そして惹かれて、購入し、今こうして文章を書きつつ色々なことを思ってしまうのは、不思議でもあり、面白くも感じています。 その感覚を、想いを、一度文章にしてみたいと思います。 紳士靴S型(千葉)4E 25.0 ¥6,600-(税込) 紳士靴S型(千葉)4E 25.0 ¥6,600-(税込) デザインにもフォルムにも何の捻りもない(私の中では一番の褒め言葉)、シンプルなストレートチップです。捻りを加えるなら、理由のある捻り方をしてもらいたいと思っている私にとっては、むしろこうした素直で目立たないけれど、けれど良いなぁ、と思わせてくれる平凡な革靴が一番好きだったりします。 革自体は柔らかく、またツヤ革で磨くだけできれいになります。

印象としては、これだけちゃんと作られていて、形も綺麗であれば、多くの人にとっては十分だよなぁ、といったところです。

高級感云々という判断って結構難しくて、実際靴好きであっても靴見て幾らのどういう靴かなんて正直分かりません。実際、人は他人の靴なんぞに何の興味もないし、他人から見れば、良い靴の基準というのは綺麗に履いているかどうか、という部分が大きいと思います。あとは余程デザインが奇抜か。でも奇抜な場合の「良い靴」という反応は全く別の意味になってしまいますが。

私は常日頃Life Style Imageにおいては靴のお手入れに関しては「クリームもクリーナーも不要」「必要なのはブラシと乾拭きだけ」と書いてきました。この気持ちに変わりはありません。

ただ、だからといってクリームやクリーナーは使ってはいけない、と思っている訳ではなく、例えばこの靴のお手入れにおいて、チューブタイプのクリーナーや液体のワックスタイプ、リキッドタイプの俗に言う靴墨のようなもので靴磨きをしても良いと思っているのです。

それは別にこの靴が安いから、という意味ではありません。どんな形であれ、靴に意識が向いていて、自分にあったやり方で、靴に手間をかけられて、艶が出て、きれいになって、また明日も頑張ろう、靴もおつかれさん、と思えるのであれば、それが一番のお手入れだからです。

だから反対に小難しい「べきべき」論や「ねばならない」論に縛られてしまって、靴のお手入れ自体を面倒で難しいものだと考えてしまい、億劫になって結局何もしないよりも、どんな形でもかまわないので、靴を手に取ってほしい、実際に触れてみてほしいと思っています。

靴磨き、靴のお手入れに絶対的な一つの正解があるわけでもなく、また絶対に間違い、というものもありません。それにもし結果として失敗してしまった、と思ったとしても良いじゃないですか。(もちろん凹みはしますが)。それでもその靴と自分との距離は近くなります。少しでも靴に意識を向けてもらえるのであれば、私はそれだけで嬉しいです。

そうやって、靴がもっと身近な存在になってくれたらいいな、と思っています。

何らかのきっかけで革靴とお手入れに興味を持ったあなたへ。 | Life Style Image

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