[かぶ] Chromebookはネットに繋がなくても「他のOSのPC同様」不便ではありますが使えます。もちろん敢えて無理して使う必要はありません。

no internet connection

Chromebookはインターネットに繋がないと使えない。

よく目にする言葉です。

ネットがないと使えないから。オフラインだと全く使えない。ネット接続が前提のPC。クラウドにデータがあるから。

その表現は様々ですが、この表現ってなかなか難しいと最近感じています。私も盛んに「クラウドベース」だ「シンクライアント」だと書いてきたこともあって、このブログを以前から読まれていて却って誤解されてしまっている方も意外と多いかもしれないな、と思っています。このブログで誤解を生んでしまったのであれば、それはすべて私の力不足です。ごめんなさい。

ただ、先日ふと思ったことがありました。

もしかしたら、私の考えている「使えない」と、全く触ったことのない人にとっての「使えない」はイメージが違うのではないか、と。ちょっと今回はこのテーマで書いてみたいと思います。

「使えない」ってどのレベルで使えないの?それはChromebookだけの特徴?

例えば、こんな意味であれば、私もよく分かります。

  • 私の用途は「メールの送受信」や「ネットショッピング」「Web閲覧」だけなので「使えない」。

そりゃ、使えません。ただ、そもそもネットサービスを使うのにネットに接続しないのであれば、別にChromebookでなくても使えません。PCを考える前に、まずはネット環境を整えましょう。

ただ、恐らくこういう意味で皆さん考えている(想像している)訳ではないと思うんです。何故なら、それだったら「スマートフォンはネットに繋がないと使えない。何も出来ない。」という言葉が出てきても不思議ではないからです。そこでふと思いました。先ほど挙げたツイートのように、

  • Chromebook自体がネットに繋がった状態でないと全く動かない

といったイメージに近いのではないか、と。これはChromebookを説明する際によく使われる、

  • Chromebookではすべての作業をChromeブラウザ上で行います
  • Chromebookではデータをクラウドに保存しています

というようなイメージが大きいのかな、と思いました。つまり、Chromeブラウザを使うのだからネット接続が前提。だから、もし繋いでいなかったら、何かをやろうとしてもすべて、

no internet connection

Chromeブラウザでネットに接続されていない時に表示されるお馴染みの画面です。

こうなってしまって動かないのではないか、と。つまり、ネットに繋げなければ「ただの箱」、というようなイメージが強いのかな、と思いました。

Chromebookもネットに繋がなくても「他のOSのPC同様」不便ではありますが、一応使えます。

C101PAをオフライン状態で使ってみる。

今回の作業は、下準備としてのChromeアプリのダウンロード等を除いて、オフラインの状態で行いました。(検証機はASUS C101PA)

「クラウドに保存」「すべてブラウザ上で行う」といった言葉のイメージが一人歩きしてしまっているのかな、と感じています。でもこれは仕方ないことだと思います。何故なら、多くの方にとってはそもそもネットに全く繋がっていない状態でPCを使う頻度自体が少ないからです。

スマホを常時「機内モード」にして使う方は少ないでしょうし、今お使いのWindowsやMacであっても、「敢えて」意識的にネット接続をせずに使う、ということはあまりないのではないでしょうか。ただ、想像してみて欲しいのですが、例えば引っ越し直後でまだネット環境が整っていない状態や何らかの事情でネットに繋ぐことが出来ない場合、WindowsやMacでも不便ですよね?私たちは思っている以上にネットサービスに依存しています。Chromebookも似たようなものです。

と文章だけで幾ら書いても分かりにくいと思いますので、画像等を交えながら、もう少し書いてみたいと思います。

ちなみに今回は最近対応モデルが増えてきたAndroidアプリに関しては敢えて除外しています。何故ならAndroidアプリがあれば使える、と思われている方も多いと思ったからです。実際、ネットに繋がないと何も出来ないChromebookだから、Androidアプリに対応したのだと思われている方も多いのではないでしょうか。

Chromebookでは以前から「Chromeアプリ」があり、その内の一部はオフラインでも使えます。

Chromebookにおいては、以前から「Chromeアプリ」というブラウザアプリが使えました。この「Chromeアプリ」は現時点ではWindows等でも使うことが出来ます(予定では間もなく「ChromeOS端末を除いて」使えなくなるようです)。

Chromeブラウザにも他ブラウザ同様、豊富な拡張機能やテーマが存在しますが、実はアプリも存在します。このアプリの一覧を眺めていくと分かるのですが、「オフラインで実行」というチェック項目が存在します。こちらにチェックを入れると、

「ゲーム」から「オフィスアプリケーション」、「フォト」などの画像の編集加工アプリまで、それなりの数のアプリが表示されます。これらはChromebookのWi-Fiをオフに(ネット接続がされていない状態で)した状態でも起動しますし、実際に使えます

(ちなみに、「そもそも起動時にネットに繋がっていないとサインイン自体出来ないのではないか」と思われている方もいるのではないか、と思いますが、全く問題ありません。普通にサインインして、いつものChromebookの自分の画面が表示されます。)

「Google Keep」や「WorkFlowy」その他テキストエディタ系は比較的オフライン時にも使えるものが多いです。

これらのアプリの中には、例えばスマホアプリ等でもお馴染みの「Google Keep」なども存在します。

Google Keep

ネット接続がなくても使えるアプリは「オフラインで実行」と表示されています。

Google Keepに関してはスマホやタブレットで愛用されている方も多いと思います(Androidアプリ対応のChromebookの場合、Androidアプリ版ももちろん使えます)。こちらは、オフライン時に作ったメモは、次回ネットに接続(オンライン)された時にネット上のデータと同期されます。

Chromeアプリ版のGoogle Keep

オフライン状態で作成したメモは、次回ネット接続時に同期されます。

(上記スクリーンショットに表示されている「オフライン」通知と、右下のWi-Fiアイコンがオフになっているので、ネットに接続されていない状態であることが分かると思います。)

他にも、最近日本でも人気の出てきたアウトライナーである「WorkFlowy」もオフラインで使用可能です。これもChromeアプリです。

Chromeアプリ版WorkFlowy

常にオンラインで同期が必要なツールのように思われがちですが、オフライン時に編集した部分は次回オンライン時に同期されます。

WorkFlowyはネット上にデータを保存していて、入力のたびに常に同期をしているので、思わずオンライン専用のツールかと思ってしまいがちなのですが、オフライン時には同期を一時停止して、次回接続時に同期を再開してくれます。その間はネットに接続しませんし、動作自体もモタツキ等は一切なく非常に軽快です。

テキストエディタ(文章入力)系のアプリは比較的オフラインでも使用可能なモノが多く、またデータの保存もChromebookの本体ストレージ(Chromebookはすべてクラウド上にデータを保存する、と思われている方も多いのですが、実際には本体内にストレージもあります。)に出来るものも多いので、特に心配は要らないかな、と思います。

「画像の編集加工」もオフラインで可能なChromeアプリがあります。

また、これは意外に思われるかもしれませんが、「画像の編集加工が苦手」と思われているChromebookにも「オフラインで実行」出来るChromeアプリが存在します。例えば、Androidアプリでも使える「Polarr Photo Editor」です。

こちらもオフラインで実行可能。また、この辺りあまり普段は考えたことがないかもしれませんが、

USB接続の外部ストレージへのアクセス

USB接続した外部ストレージ(この画像ではデジカメ(GR2)に繋いでいます)へのアクセスも可能です。

ChromebookのUSB端子とデジカメを繋いで、クラウド上のGoogleフォトに写真をアップロード出来ますし、また、

一旦それらの画像を本体ストレージに保存、先ほどのようなアプリでの編集加工したり、

Chromebook標準の「ファイル」機能

Chromebook標準の「ファイル」も最近機能が充実してきています。画像の簡単な加工や編集程度であればオンラインオフライン問わず快適に行えます。

Chromebook標準の「ファイル」で簡単なリサイズ、トリミングや輝度調整等を行った上でアップロード(オンライン時に)といった作業も可能です。上記画像では外部ストレージ(microSD)内の画像ファイルを「ファイル」上から編集しています。もちろんオフラインです。

もちろん使えないものも存在しますし、「敢えてオフラインで使う」必要はありません。

もちろん、Chromeアプリ自体をインストールするのにネット環境は必要ですし、またアップデートやWeb上の豊富なサービスにアクセスすることを考えれば、敢えてオフライン環境で使う必要はありません。ただ、冒頭でも触れたような、

  • Chromebook自体がネットに繋がった状態でないと全く動かない(使えない)

という訳ではない、というのはお分かり頂けたのではないか、と思います。データの保存も本体内に出来るし、Chromeアプリを使わない場合でも本体標準の機能で簡単なことは行えます。また、標準の機能の中には例えば「オフラインGmail」のようなアプリも既に入っていて、これを使えばオフライン状態でメールを作成して、次回接続時に自動で送信することも可能です。決して起動した途端に何をやっても

no internet connection

Chromeブラウザでネットに接続されていない時に表示されるお馴染みの画面です。

この画面が出てしまって動かない、という訳ではありません。ただし、

  • ネットに繋がった状態でないとネットが使えない

ことは確かです。ネット接続が前提のサービスや、サイト上のサービスは使えません。ただ、これってChromebookに限った話ではなく、スマホであろうがWindowsであろうが、基本は同じだと思います。

また、使いにくいのも確かではあります。多くの方が使いたいであろうMicrosoft Officeの代わりとしての「Googleドキュメント」や「Googleスプレッドシート」などはネットに繋いだ状態でなければ使えません。ただ、そこは個別の用途の違いであって、それが「Chromebookはオフラインでは全く使えない」という理由にはなりません。あくまでその人にとって「私は○○を使いたいから、オフラインでは使えない」ということだと思います。

私は誰もが無理にChromebookを使う必要はないと思っていますし、その人の目的を満たすためにはChromebookでは力不足、役に立たない場合も多々あるでしょう。それはそれで良いと思います。

また、今回の文章は決して、ネットで一般的になっている「Chromebookはインターネットに繋がないと使えない。」と書かれているサイトや個人を非難することが目的ではありません。そんな気持ちもありません。単に、

  • ネットに繋がないと何が使えないのか。
  • その何かが使えないのはChromebookだから、なのか。

という点にもっと多くの方に気付いてもらいたいなぁ、と思って今回の文章を書きました。Chromebookというと、何かネット閲覧やメールしか出来ない安いだけのPCのように思われているかもしれません。また、「シンクライアント」だ「クラウド」だ、と聞き慣れない言葉が並ぶ、何かネット接続前提(必須)の難しいものだと思われるかもしれません。

実際にはもちろん、ネットに繋いだ方が遙かに便利です。というか、本領を発揮します。ただ、ネットに繋がないと不便なだけです。そして、不便なのは何もChromebookに限った話じゃないと思うよ、と私は考えています。

スポンサーリンク

スポンサーリンク