前回はスタンダードなChromebookの選び方を書いてみましたが、今回は少し変則的なパターンを考えてみます。
私はほぼメインでChromebookを使っています。ですので、現在使っているCB5-132T-C32Mか、普通に購入が可能なのであれば前々回に触れたような更に上のモデルでも使いたいと思っています。ただ、「とりあえず試してみたい」という場合や、「いや、サブとしてあくまで気軽に使うだけだから」という方は最初から3万円以上の金額は想定していない場合もあるでしょう。
そこで今回は米Amazonから$200以下で購入出来る(かつAmazonGlobal Priority Shippingも選択可能)なモデルを考えてみたいと思います。
米Amazonから注文する際に心に留めておきたいこと。
まずは必ずしも使えるとは限らない、という点です。主に技適など。ただ、この辺り細かく見ていくと身動きが取れなくなりますので、ただ「安く買える。得した。」というだけの話ではない、という点を心に留めておいて欲しいと思います。そして、勿論初期不良等Amazonも対応はしてくれますが、何せアメリカです。英語でのやり取りになりますし、発送の往復を考えるとコストも馬鹿になりません。
今回購入したCB5-132T-C32Mですが、上の写真のように到着時からヒンジ部分が曲がっていました。恐らく製造時点で誤差が出たのだと思いますが、使用上不便は全くありません。ただ何となく気になる人もいるでしょう。これが例えば開閉する度に軋むような音を立てる、動きが鈍い、などがあればAmazonと交渉しますが、今回は見た目だけなので、この辺りは私は割り切っています。こうした場合もある、ということです。
日本では積極的にChromebookを展開しているASUS JAPANのサポートが悪い、という話はよく耳にします。それでも日本に在庫のリスクを持った上で仕入れ、更に日本用にカスタマイズした上で保証を付けてサポートも含めて体制を築き上げています。特に日本ではこうした細かい部分にうるさい方も多いですから、実際そうした対応に対するコストも必要です。
だから私はそうした点も含めるのであれば、前回触れたように普通に日本で購入した方が良いと思っています。ただ、選択肢の少なさと予算を考えると難しい、という場合もあるでしょう。また折角だから試してみたい、という方が結果として魅力に気付き、次のモデルは日本モデルを購入するかもしれません。そうして裾野が広がっていくことで、日本で展開させようというメーカーが勇気づけられて、より多く生産、全体としてコストも下げられるようになるかもしれません。ですので、法律に絡む部分はいい加減にすることは出来ませんが、一つの選択肢として考えてみても良いのではないか、と思っています。
米Amazonから発送可能な$200以下のChromebookを挙げてみます。
日本で探すと$200以下は流石に現行モデルではありません。中古を探すか、量販店等で在庫処分で見つけるしかありません。ただ、「Chromebookは依然として主に米国のK-12(幼稚園から高校まで)向けだ」と言われているように、また新興国向けに広く広がっていることもあり、$100強から購入することが可能です。流石に液晶の視認性など今日本で販売されているChromebook Flip等に比べて惜しい部分もありますが、意外とスペック自体はそれ程変わらなかったりします。
Chromebookに関しては本体がプラスチックのものも多い、ということで「本体の質感はガッカリ」「割り切るしかない」といった意見もよく目にしますが、私は結構好きです。何せ今回のCB5-132T-C32Mだって、恐らくそうした方からすれば「ショボすぎてお話にならない」「Macbookと比べると」等々言われるかもしれません。
けれど私は手にしていてとても嬉しい。かなり気に入っています。持ち歩きたくなります。こればかりはなかなか判断が難しいところですので、今回はなるべく動画などでも雰囲気を感じられるように調べてみました。
“basic starter laptop for the money” Hisense Chromebook C11 , C12
Walmartで買える$150以下のChromebook。日本では知らない人も多いであろうHisense。けれど日本にも上陸しています。
中国青島で設立された会社です。
で、値段なりなんでしょう?と思われがちですが、CPUはRockchip RK3288。ASUSのChromebook Flip C100PAと同じです。勿論細かい部分での質感が違いますし、全く同じ操作感という訳ではありませんが、それでも使用上は処理速度にそれ程不満は感じないはずです。
2GB RAM、私のChromebookは2台とも2GBですし、最近は4GBモデルも増えてはきましたが、私の用途ではそこまで張り切らせない限り大して違いはありません。16GBストレージはそもそもクラウドベースのChromebookにおいてはさほど影響はなし。
日本にはC11、更にC12も発送可能です。
C12は若干価格が上がりますが、その分ストレージが32GB eMMCに。本体色もシルバーに変わり、シンプルなモデルにまとまっていると思います。
レビューを見る限りでは液晶の視認性が気になるところではありますが、その点さえ割り切れれば、むしろ最近の世界でのChromebookのメインストリームを感じられるモデルとも言えるかもしれません。案外この辺りが最も売れている気もします。手軽に買えて情報にアクセス出来る。Chromebookの目指している一つの方向性かな、とも思います。
Certified Refurbishedながら日本発送可能なSamsung XE303C12-A01US
Samsung Chromebook(XE303C12) | Samsung Chromebooks
「Certified Refurbished」=「認定整備済製品」ということで、身近なところではAppleでも同様の製品を販売しています。メーカー再生品ですね。
「メーカー再生品」って何? 買っても大丈夫? | ライフハッカー[日本版]
私の今回購入したAcer CB5-132T-C32Mもこの「Certified Refurbished」の場合$100近く安くなります。ただ、こうした商品はなかなか海外に発送してくれなかったりします。保証や品質管理その他の問題もあるのでしょう。
今回のSamsung XE303C12-A01USは発売からは既に大分経っていますが、動画を幾つか見ていった中では悪くありません。これで$200以下であれば、試してみるのもありかなぁ、と思います。CPUのSamsung Exynos 5250 Dual Core Processorが果たしてどの程度かが難しいところですし、2GB RAM、ストレージも16GBと特筆する部分もありません。液晶の視認性もどうかなぁ、といったところ。ただ、雰囲気が気になって、今回外せませんでした。
$200以下のChromebookでは本命かな、と思うASUS Chromebook C201。
ASUS Chromebook C201 | Notebooks | ASUS Global
日本でも愛用者の多いモデル。サラッと検索するだけでもこのモデルを海外から注文した方のレビューが結構見つけられます。ASUS製品は比較的日本への発送が可能なモデルが多いので、選択肢が多いのが魅力ですが、このC201は中でも$200以下という点も魅力です。
低価格のモデルは11.6インチでも1kg超えが多い中で、このモデルは980g。良いでしょ、これ。流石数多くのモデルを継続して出し続けているASUSです。この価格でさりげなく4GB RAMだったり、カラーバリエーションが豊富なのもありがたいですし、発売も今年に入ってからです。これ、日本でも出して欲しいなぁ、と思います。
タブレット用途を想定していなければこれもあり。IPS液晶のAcer CB3-131-C3SZ。
CB3-131-C3SZ | Laptops – Tech Specs & Reviews – Acer
私の今回購入したCB5-132T-C32Mと何が違うの?という印象を持たれた方もいると思いますが、こちらは純粋なノートタイプ。細かい部分を言えばCPU等も違います。Intel Celeron N2840 2.16GHz(Dual-core)。2GB RAM、16GBとこの辺りは標準的。4GBの上のASUS C201と悩むところですが、それは私が今回ASUS Chromebook Flip C100PAと悩んだのと似ているかな、と思います。結局私はこの白の印象に惹かれました。
私のモデルと同じく11.6-Inch HD IPS Screenだという点はこのモデルの魅力。
$200以下のモデルは既にメインPCがある上で選ぶのに最適ですが、案外侮れません。
サラリと書きましたが、意外とこの価格帯のモデルというのは侮れません。気がついたらメインPCを喰っている可能性もあります。自分の用途やスタイルに気付かされることになるかもしれません。もちろんお金を出せば出しただけの意味があります。高いPCにはそれなりの理由があり、そして魅力があります。
ただ、そうなってくると意外と気になってしまうのが液晶画面の視認性。これは数年前に日本でChromebookが展開されたときにも大きな足かせになったのではないかなぁ、と今改めて思います。画面が見にくい、イマイチ、というのは、常に見続けているものであるだけにかなり影響が大きいです。
そして、この$200以下という価格帯は見事のその影響を受けます。基本的なスペック自体は最上位モデルを除いて大して変わりはないんです。Chromebookで出来ることを考えると、恐らく最初に想定されるであろう用途であればほぼ問題はありません。その分、常に使う気になるのか、「やっぱりチープだな」「やっぱり値段なりだな」と思わせてしまうのは、本体の仕上げ以上に液晶の見やすさ。
この点もう$100出すとかなり変わってきます。ASUS Chromebook Flipもそうした点で視認性、本体の質感、そして重量や大きさのバランスが本当に取れた良モデルだと思います。気になる点が無いわけではありませんが、その辺りが評価が高い理由かな、と思います。
とはいえ、この$200以下のラインは面白くもありますし、思わぬ良モデルに出会えるのも魅力の一つ。勿論最上位モデルにはそれなりの魅力がありますが、一度試してみて損は無い、Chromebookはじめの一歩として、変則的なパターンではありますが、ご紹介させていただきました。
この中では個人的にはやはり後半2モデル。ASUS C201かAcer CB3-131-C3SZが個人的にはオススメです。今回紹介した以外にもYouTubeなどに大量のレビュー動画が上げられていますので、探してみるのも面白いと思います。