[腕時計] ASUS ZenWatch 3(WI503Q)レビュー。まずは機能より大切な腕時計としての魅力を考えてみる。

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[腕時計] ASUS ZenWatch 3(WI503Q)レビュー。まずは機能より大切な腕時計としての魅力を考えてみる。

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ASUSのスマートウォッチの新作、ZenWatch 3(WI503Q)を入手しました。発売日以降、ネット、店頭ともに在庫がなかなか無く、実物を実際に見ることもほとんど出来なかったのですが、先日参加させて頂いたASUSのイベントにてようやく実際に見ることが出来ました。

今週に入ってようやく少しずつ再入荷してきているようでしたので、急いで入手。数日使っていますが、大変気に入っています。そこで、これから使っていく中で感じたことをその都度書いていきたいと思っています。

今回はスマートウォッチ以前にまずは腕時計としての魅力を考えてみたいと思います。

例えスマートウォッチであろうと、日々身につけるモノであることに変わりはありません。その点に魅力がなければ問題外です。

そこで今回はスマートウォッチとしての機能面については一切触れていません。私自身がスマートウォッチに求めている機能自体が「通知」くらいであり、余分な機能を色々中途半端に付けるくらいなら、いっそ無くしてその分腕時計、普段使いのツールとして特化させて欲しいと思ってます。

今回のZenWatch 3も勿論Android Wearとしては最新作ということで色々な面で改善されてはいると思いますが、ベースは従来のAndroid Wearに過ぎません。その今まで感じていた不満な点などがどの程度解消されているか、という点は確かに気になるのですが、今回はそれよりも、まずは身につけるモノとしての腕時計としての魅力について見ていきたいと思います。

たった数日でも、「いいな」と思う瞬間が偶然訪れる、普通に良い腕時計。

カタログ上のサイズは直径45mm、スマートウォッチだから、といって格別大きい訳ではありません。最近は腕時計も従来の36~38mmから少しずつ40mmオーバーが普通になってきていますし、その傾向から考えればむしろ直径自体よりも文字盤やその他ケース仕上げとのバランスが大きく影響してきます。

ベゼルの太さは4mm(うち半分2mm部分で角度を付けています)、文字盤(液晶)自体は直径34mmをほぼフルに使えます。円形による中に表示される通知等の文字の見にくさは若干ありますが、腕時計と考えれば非常に綺麗なバランスかな、と思います。

ストラップに繋がる部分を除いてその他は全てポリッシュ(鏡面)仕上げ。この辺りはデザイナーもポリッシュとサテンの組み合わせを色々考えた上で決めたのでしょうし、恐らくこれが今回のZenWatch 3のデザインコンセプトなのでしょう。

自然の神秘から生まれた
丸形デザイン
地球、月、太陽が、ほぼ一直線に並ぶ神秘的な「金環日食」からインスパイアされた
丸形デザイン。
ベゼルにはダイヤモンドカットを施し、
美しさを最大化させました。

腕時計というのは、単体でどこかに置いて撮影してもその魅力はあまり伝わらないものだな、と改めて感じます。単体で美しいことが必要なのではなく、腕に乗せて、手首や、袖周り、そしてその他とのバランスの中で主張しすぎず溶け込んだ時にこそ、その魅力が分かると思っています。

そうした意味では、幾らネットで製品単体の画像を睨んでいても「いまいち」としか感じられないでしょうし、例え店頭で手に取ってみても、腕時計だけでは細部ばかりに目が行ってしまったり、もしくはその大きさなど単体としての印象ばかりが残ってしまうのが難しいところです。これは多少試着しても同じ。試着時にもただ腕元だけ凝視していてもダメで、出来れば全身鏡で雰囲気全体を眺めて欲しいと思います。

そうした意味では今回幾ら私が時計単体や腕元だけ写しても本来であればその魅力の一部しか伝わらないわけで、それはそれでもどかしくもあるのですが、実際にここ数日使っていると、様々な時と場所でふと「いいな」と思う瞬間が偶然訪れるな、と感じます。

腕時計は、気負って良い角度で良い瞬間を撮ろうと身構えていてもなかなかその瞬間は訪れないもので、むしろ時計の存在なんてすっかり忘れていて、日常の中で腕元から時計の3分の1とか5分の2くらいがチラリと覗いたような時に「あれ、やっぱりいいね、これ」とか感じちゃう訳で、なかなか困ったものです。

でもそんな折角の瞬間を写真に収めようと身構えた瞬間に、どうもうまく撮れなくなってしまう訳で、そんなところがまた好きです。

手首と時計だけバーンと出した写真も確かに夏場にはあり得るのですが、でも実際そんな正面からこの角度と組み合わせで凝視することなんてないでしょ、という。でもこれも美しくはあるのですが。

結局今日もたまたま出かける前に全身鏡でふと眺めた時に、「あれ、意外と綺麗かも」と思って撮ったので、多少意識してしまっていますが、それでも今回のこの時計、充分に綺麗な良い時計だな、と思います。

見た目だけでなく、フィット感にも大きく影響するストラップについて。

ストラップは22mm x 20mmですが、専用構造のため、もし純正以外のストラップを付けたい、という場合にはなかなか自分では難しいかな、と思います。これは残念な点で、純正ストラップの販売をASUSが終了した時点で、それ以降は入手が困難になるということです。ASUSは腕時計メーカーではありませんし、実際に取り扱ってもよくて1年~2年といったところでしょう。前モデル2は汎用のストラップだったのでASUS自体が生産終了を宣言しても特に心配はありませんでした。

スマートウォッチ自体の寿命は(性能的にも)実際もって1~2年なのかもしれません。人によっては1年使わない方もいると思います。それを考えれば、敢えてデザインバランスとフィット感を重視させるのも確かにアリです。「どうせ5年も10年も使わないでしょ?」と言われれば確かにその通りです。

とはいえ、購入時点から既に「数年後には使えないよ」と宣告されているようで、そうした意味では少々寂しくもあります。

そうした中で、今回評価したいのは、12時側と6時側それぞれのストラップの長さのバランスを調整してきたことです。前作はある程度手首の太さのある方をベースに考えられていたため、手首の細い私の場合にはストラップに穴を開けなければなりませんでした。

「単に穴を開ければ良いだけでしょ?」と思われる方もいると思いますが、これはそんな簡単なことではなくて、12時側(尾錠の付いている)が長い分、手首が細ければ細いほど、着けた時に尾錠が手首の中心から、手前6時側側面にどんどんズレてきてしまいます。これは着け心地も悪くなりますし、見映えもバランスも悪くなります。また、その際には6時側剣先が時計を正面から見たときに12時側に余分にはみ出して見えることになり、こちらも不細工になります。手首の細い男性、女性ともにこれは見過ごせない問題です。

この点が今回のモデルでも私にとっては専用ストラップである分、かなり不安でした

ところが今回は12時側が尾錠まで70mm、6時側が剣先まで120mm、うち最も手前(短い)の穴まで35mmと、手首が細い方でもかなりフォローできるバランスになっています。私でも3つめの穴(2つ余裕がある)で充分で、更に時計本体自体がそれなりに大きく厚いもののキツくフィットさせなくても手首で廻らないフィット感の良さがあります。

この写真だと分かりやすいと思うのですが、指1本余裕で入るくらいの余裕がありながらも手首に安定して乗ってくれる、というのはとても心地よいものです。

この状態で正面から見ても、前述12時側からはみ出して見える剣先部分も「無駄に余っている感」はそれ程感じられないのではないか、と思います。

今回の本革ストラップはイタリアンレザーであることを謳っていますが、その点は5,000円前後のレザーストラップだな、という印象。高級感はありませんが、かといって安っぽさはなく、適度な柔らかさもあります。バリエーションが少ないのは残念ではありますが、ASUS JAPANでも各色別売りをするのは評価しても良いかな、と思います。(といっても本革、ラバーともに2色のみですが。)

機能云々以前に、腕時計としても腕にしたいと思わせる魅力的なモデル。

スマートウォッチとしての機能云々以前に、腕時計として考えても充分に魅力的なモデルだな、と感じます。むしろこの腕時計で欲を出してあれもこれも、とやろうとしないほうが良いな、と思います。

純粋に「通知」程度に考えて、時折純正以外にも豊富に用意されている、今までのZenWatchシリーズでは指をくわえて眺めているしかなかった丸形の文字盤デザインを気分で変えて楽しんでも良いかな、と。そんな距離感が良いと思います。

実際この数日使ってみて、バッテリー自体は文字盤を表示させっぱなしでも充分丸一日持ってくれてますし、使い方によっては2日は持つかな、という印象。機械式(特に手巻き)の腕時計であればコンスタントに毎日ゼンマイ巻いている訳ですし、そんな気分で寝る前に充電して朝腕に着ける、という使い方で良いのだと思います。

確かに睡眠計測だなんだと使えなくもないですが、それに特化させるなら今いくらでも専用のウエアラブル端末があるわけで、それを併用した方が不満が少ないと思います。

個人的には充分に満足。もちろんこれから使っていく上で気になる点も出てくるでしょうが、それはどの時計でも同じで、結果として「身につけるモノとして好きになれるかどうか」だと思います。その点ではなかなか気に入っています。

Android Wear、スマートウォッチとしてだけ捉えてしまうにはちょっと勿体ないかな、と思える、腕時計としても充分に魅力的な時計だと思います。

ASUS ZenWatch 3 (WI503Q)の在庫状況。(2016.12.23 現在)

現在店頭、ネットショッピングともに徐々に入荷してきているものの、まだまだ在庫は不安定。元々の出荷数自体が少ないこともあるのかもしれませんが、予想以上に売れている、と聞きました。全体的には男性が大半、ただそもそも各色2本ずつくらいしか入ってきていないところもあるようで、傾向はまだ掴めていない様子。

ASUS公式オンラインショップであるASUS ZenFone Shopは現在在庫切れのため「予約受付中」。

Amazon、楽天市場、Yahooショッピング等では少しずつ入荷してきているものの、色によってまだまだ在庫にばらつきがあるようです。特に「ガンメタルxダークブラウン」が人気のようで、実際店頭でも入荷した日に売り切れたり、問い合わせも多いそうです。

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今回はスマートウォッチ以前にまずは腕時計としての魅力を考えてみたいと思います。

たった数日でも、「いいな」と思う瞬間が偶然訪れる、普通に良い腕時計。

見た目だけでなく、フィット感にも大きく影響するストラップについて。

機能云々以前に、腕時計としても腕にしたいと思わせる魅力的なモデル。

ASUS ZenWatch 3 (WI503Q)の在庫状況。(2016.12.23 現在)

  • 今回はスマートウォッチ以前にまずは腕時計としての魅力を考えてみたいと思います。
  • たった数日でも、「いいな」と思う瞬間が偶然訪れる、普通に良い腕時計。
  • 見た目だけでなく、フィット感にも大きく影響するストラップについて。
  • 機能云々以前に、腕時計としても腕にしたいと思わせる魅力的なモデル。
  • ASUS ZenWatch 3 (WI503Q)の在庫状況。(2016.12.23 現在)