[0733-201504] 編み紐を買うため銀座ヨシノヤ再訪。紳士靴の気になるモデルと情報を挙げてみる。

[0733-201504] 編み紐を買うため銀座ヨシノヤ再訪。紳士靴の気になるモデルと情報を挙げてみる。

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銀座ヨシノヤに改めて伺ってきました。目的は2つ。一つは先日触れた「編み紐」を丸善ラギッドシューズ用としても確保しておきたかったこと。そしてもう一つは近況伺いと細かい部分で気になったモデルなどを見てきたいな、と思ったことです。

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フォーマル靴でも編み紐が銀座ヨシノヤ。

「編み紐」に関しては別に特注のオリジナル編み紐というわけではないのですが、銀座ヨシノヤ、こと小笠原シューズ製の「少し前の」靴にはほぼ採用されていた紐ということもあり、銀座ヨシノヤといえばフォーマル靴にも編み紐、という代表的なイメージ(私が勝手に決めた)です。

これが実用を考えると非常に良好なことと締まり具合がとても良いこと、そして同じ日本の100年以上続く老舗ということで、90有余年で廃業となる三交製靴との相性も良いかな、と思ってのことでした。一組¥648-。ひとまずスノータイプのプレーン2足用に2組購入しました。ただ、これやっぱり本来のヨシノヤ靴にも使いたいかも。

銀座ヨシノヤの定番と最近のスタンダードのちょっとした違い。

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以前、銀座ヨシノヤって作りは素晴らしいのだけれど、どこか垢抜けない、と表現したことがありました。それが今回改めて並べて見比べてみて分かりました。木型が、パターンの起こし方が、やはり違うんです。ちょっと近寄りすぎて分かりづらいですが、奥が従来のモデルです。以前から銀座ヨシノヤ、と言われると出てくるモデルはこの木型がベースなんですね。

基本パターンオーダー会は奥の従来の木型で受けていますが、決して悪いモデルではありません。作りは良いですし、キレイだと思います。ただ、最近作られたタイプのものが同じ2Eでもどこか格好いいんですね。まぁ好みもあるでしょうが。それが次のモデルです。

最近の2Eモデルは個人的には勝手に銀座ヨシノヤの新定番ラストと呼びたい。

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これが現行の2Eの木型を使ったマッケイ製法のモデル。勿論これの九分半のモデルもあります。マッケイ製法が7万円台。九分半で16万円台です。木型もパターンも同じはずなのですが、雰囲気が若干違うのも面白いです。

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この左のモデルが同じものの九分半タイプです。非常に綺麗なモデルだと思います。銀座ヨシノヤといえば英国靴的な雰囲気よりもむしろ日本の繊細な美しさを表現しているような印象を受けるのは私だけではないと思うのです。

実際この新しい最近の2Eの木型は銀座ヨシノヤ銀座六丁目本店の宮崎さんの感想としてもかなりの自信作のようです。私もそれは思います。これだけのものが作れるのは素晴らしいです。そうした点で、この木型を私は銀座ヨシノヤの新定番ラストと呼びたいくらいです。この形こそヨシノヤ、みたいな。

もう普通に履いていて、恐らく靴が何の主張もしないと思います。良い靴なのだけれど、多分誰もどこの靴かなんて気にも留めない。普通の靴。それって簡単なようで難しい。安心して履けます。履き心地はもういつものヨシノヤですから。唯一欲を言えば、これに以前からクドいくらいに書いているラバー半貼りを最初からしておいて欲しかった。銀座ヨシノヤのマッケイにラバー半貼りの組み合わせは非常に独特の魅力があります。

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ただ、個人的には永年の定番と言われれば

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この昔からある、まさに「ザ・銀座ヨシノヤ」と思わず呼びたくなってしまうような往年の名ストレートチップを挙げたいのですが、これは私のような足にはなかなか相性が出てきてしまうので残念です。

ここまで御覧頂いてお分かりかと思うのですが、幾つかの靴で噂の編み紐を採用していますが、違和感ないと思うんですよ。今のところ意識的にストレートチップのみを並べてみましたが。編み紐が銀座ヨシノヤの魅力を更に引き立てている、というのもあながち間違いではないかと。

さて、そんな中で今回の気になったモデル。

九分仕立て。アデレードタイプのセミブローグ。

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九分仕立て。パターンオーダー会でも注文可能なアデレードタイプのセミブローグ。ただ、革がその時によって使えるものが違うように、私はこの店頭のこのセミブローグに使われている何とも美しいブラウンの革が一番雰囲気がありました。

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ウィズは2E。綺麗なデザインです。全体的に靴自体の形がキレイに出ていて、そこに革自体の表情が味付けをしてくれています。最近はストレートチップしか手元に置いていない私も欲しくなりました。

これもやはり「編み紐」合いますよね?相性良いと思います。

フラスキーニ社のシボカーフもまだあるので。

実際銀座ヨシノヤの宮崎さんのお気に入りの一足なのですが、やはりシンプルなモデルのほうが反応が良いらしく、意外とまだまだ反応は薄いとか。勿体無い。これで11万くらいです。勿論革をアップチャージでロッシュのブラウンやブラウン揉み革だ、先日靴職人のZinRyuさんが呟かれていた、更に幻のフラスキーニの揉み革なんて組み合わせも出来ると思います。ちょっと色と雰囲気がカントリーに振られてしまいますが。

もちろん革が全てなわけではないのですが、ここ最近ロッシュの黒が止まって以降、オーダー会店頭ではパッタリとロッシュ熱が静かになってしまったようなので、勿体無いなぁと思いまして。ロッシュ黒以外は特にいいでしょ、みたいな。けれど世の中には色々な魅力的な革もありますし、本来自分にとってステキだなぁ、と思える靴を作るのが一番なのですが。

イタリアンベビーカーフ Eウィズ 九分 ストレートチップ

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何それ?また革?って突っ込まれそうですが、私がこれが気になった(気に入った)のはまったく別の点。これ、私の愛用しているEウィズなんですよ。カールロッシュの九分半で作った時に始めて試したシングルEの木型。九分か九分半かの違いはありますが、実質まったく同じフォルムです。

この靴良いんです。私のお気に入り。そして価格は10万円強。私の九分半の先日の特注の半値以下です。ええぃ、値段なんていいんです。それよりも、気に入ったのがこちら。これ書くと宮崎さんに怒られちゃうかもしれませんが。

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一部ネットで話題ですが、ヨシノヤの靴はソールのコテ付けに職人さんそれぞれの顔があります。細かいね、マニアの世界だね。スルーしてもらって結構です。底付けをされた職人さんそれぞれ模様が違うんですよ。

で、どなたが腕が優れてる、とかそういう基準のためにこれを考えてほしくないのですが、私、この上の底付けをしていた職人さんの作る靴の雰囲気が好きなんです。とても優しいんです。柔らかい。

実は先ほどの往年の定番ストレートチップもこの職人さんだったんですね。しかも何故かサイズ24.5センチの店頭のものだけ。

この職人さんは今はいらっしゃらないそうなのですが、女性だったそうです。とても細かく、柔らかい綺麗な底付けをされる方だなぁ、と思いまして、もし次に買うのであればこの方の底付けの靴を買いたいと思っていたんです。

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その方の底付けされた数少ない靴の一足が、私のもっとも好きなシングルE、26.5センチのこの靴であったんですね。それがとても嬉しかったのです。ロッシュ九分半とまったく同じサイズ、ウィズ、木型で同じストレートチップ。そこに革がどうとかそういうことはどうでもよくて(ただイタリアンベビーカーフは一度試してみたかったけれど)それがステキだなぁ、と。

残念なことに、今は小笠原シューズを離れてまったく別のお仕事をされているそうですが、とても惜しいなぁ、と思います。

柔らかい、優しい気持ちにさせてくれる靴に出会えたのが今日一番の出会いでした。(いつかどこかでもしこの方にお会いしてみたら見事な姉さん女房な豪快な人かもしれませんが。)

銀座ヨシノヤはこれからどんな方向へ向かうのか。

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今、銀座ヨシノヤの紳士靴は2つの大きな柱があると思います。一つが九分半以上の、こんな美しく素晴らしい靴が日本の既製靴でも作れるんだ、という世界。それでも価格は16万円台です。

そしてもう一つはマッケイをベースにしたスタンダードなライン。マッケイだなんだと製法だけ書いていると判断を見誤りますが、マッケイというのは製法であって、そこに優劣はありません。安いからマッケイ、とか高いからハンド、とかどうでも良いんですよね。肝心なことは、安心して履き続けられるか、気持よく履けるか、ということ。

などと書きつつも、耳の痛いツイートではあります。靴に興味を持つにつれ、多かれ少なかれ、こうした判断をしてしまう時がありますので。

銀座ヨシノヤとしても紳士靴は次の手(展開)を既に考えられているそうです。そこは流石にまだ教えては頂けませんでしたが、これからも楽しみに追い続けていきたいと思っています。

ひとまず今月あたり、実現しそうなものだけ、遅れることないよう実現させて下さいね。(少しだけプレッシャーかけてみた。)

#なお、今回撮らせて頂いた写真に関しては、予めお願いしたうえで店頭で確認しながら撮らせて頂いておりますが、もし何か問題のある画像や文章がありましたら、何なりとご指摘下さい>銀座ヨシノヤの皆さま

#更に、今回の記事はいつも通り、まったくスポンサードな記事ではありません。一靴好きとしていつも通り好みと偏見に基づいて書いておりますので、その辺りを分かったうえでお読み頂けると幸いです。公式見解ではありません。

日本に、うつくしい歩み。銀座ヨシノヤ

追記:銀座ヨシノヤ銀座本店が公式ブログを公開しました。(2015年4月3日 20:30 更新)

自分の個人アカウントのツイートを引用するのもなんですが、先ほど「ひとまず今月あたり、実現しそうなものだけ、遅れることないよう実現させて下さいね。(少しだけプレッシャーかけてみた。)」と書いたのがこれだったんですね。

老舗のメーカーともなると、適当なことは書けませんし、その結果もたらすリスクを考えるとやる前から自主規制かけてしまうところが多い中で、銀座ヨシノヤはやはり格が違います。「もっとマニアックに」「もっとくだけた内容で」なんて老舗とは思えません。そんなところが私はとても好きです。

ひとまず第一回が本日先ほど更新されましたが、本店の紳士靴担当の宮崎さんがこれからどれくらいヨシノヤらしさを出していけるのか。今まで銀座ヨシノヤの情報の第一報、先鋒にして唯一の情報源だったAll Aboutの飯野さんの記事とは違ったどんな魅力を出していけるのか、大変楽しみにしています。

銀座ヨシノヤ銀座本店ブログ

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続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

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Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

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