妻がチェルノブイリに関わる活動をしていながら、旧ソ連圏の国々のことをあまりよく知らなかったように、同じく中東で妊産婦支援などの活動をしていながら、イスラム教のこともあまりよく知りませんでした。
けれど、それで良いとは思っていませんし、出来る限り知りたいと思っています。
今回は仕事が休みの妻と日没を待って、代々木上原にある東京ジャーミィ・トルコ文化センターで提供されるラマダン明けの食事(イフタール)を頂いてきました。
東京ジャーミィ・トルコ文化センター(代々木上原)
小田急線に乗っていると、代々木上原を過ぎた頃、街の中にモスクのような建物が見えてきます。こちらが東京ジャーミィ・トルコ文化センターです。
日没後なので、ライトアップが綺麗なのだけれど、写真に撮ると撮り方によってはちょっと不気味に見えちゃいますね。単純にカメラマンの腕です。
日本の東京ジャーミイは、日本の方々の良好的なもてなしを頼りにしてカザン州から日本に避難してきたトルコ人によって1938年に建設され、その後、老朽化に伴い2000年に立て直され、私たちにとって伝統と未来を結び付ける架け橋としての役割りを果たしています。この東京ジャーミイはオスマントルコ様式で建設されたことによって伝統を継承しながら、一方で現代建築の特徴も合わせ持ち、その一階の多目的ホールでは結婚式、演劇 展示会 公演等さまざまな活動が行われ、独特の魅力を備え、未来に光を与えています。
今日はラマダン明けの食事(イフタール)を提供されていましたが、普段も様々な用途で使われています。実際並んでいる間、中の案内のチラシ等を眺めていると、イスラム教徒ではない日本人男性に向けたイスラム教徒についての講座など、いろいろな興味深いイベントも行っています。
土地所有がトルコ共和国に移行した後、1997年に宗務庁の働きによって東京ジャーミィ建設基金が設立され、当庁の指導でトルコ共和国国民から寄付金が集められました。その後、1998年6月30日にモスクの建設が施行され、2年の歳月を経て完成し、2000年6月30日に祈りの場として開館され、現在に至っています。
いろいろ調べてみたところ、トルコ共和国大使館所属の施設ということで運営資金はトルコ宗務庁からでており、かつ施設の責任者は宗務庁から派遣されているとのこと。この辺りは今回知りました。
一応暗くなってから行ったのですが、まだ時間が早めだったので。
中はまだそれほど混んではいませんでした。それでも入った瞬間は予想以上の人に少し驚いたのですが、帰り際に見たらとても来た時の比ではなかったので。
全体的に早い時間だったこともあり、女性が非常に多く、また入り口で男性と女性で列が分かれます。イフタールも女性の列が優先で、列がなくなってから男性が受け取ります。プレートを手に、奥の会場に入ります。
ちょうどありがたいことにどなたかが以前録られた動画があったので、貼っておきます。
中は非常に混むので、食べたら次の方のために席を早めに空けましょう。
という張り紙があったのですが、男性側のテーブルはまだ時間帯もあってかなり空席があり自由に座れました。
でも、ごめんなさい。所々でタブレットで写真を撮っている海外の方(当然といえば当然ですが、日本人は女性を除いてほとんどいませんでした。ただ、どこかの高校生の女の子の集団は結構いたので、学校か何かで聞いて友達と一緒に来ているのかもしれません)はいたのですが、なんとなく場の空気に飲まれて写真を撮れませんでした。
宗教的な施設って、写真撮影がなかなか難しくて(訊けば良いのでしょうが)結局中で撮ったのは自分のイフタールのみ。
いや、本当に美味しかった。けれど、これ、きっと日の出からのラマダン明けだったら、もっと美味しいだろうなぁ、と思ってしまいました。ラマダンは別に苦行ではなく、様々な意味があり、お祭りのような時期でもあるので、子供の頃からいつも楽しみにしているというイスラム教徒もいるようです。
この期間中は裏の駐車場にラマダーン特別カフェが設置されています。
トルコのコーヒーやアイスが販売されているということでしたので、うまく妻と合流して裏の駐車場へ。その前に先ほどの列を見てみたら何重にもなっていました。特に時間も20時近くになっていたからか、男性の列がとんでもなく長くなっていました。その時間帯に来ていた日本人の学生の女の子がどうしたら良いのかわからず戸惑っていましたし。
トルコアイスと、
トルココーヒー。どちらも初めてではないのですが、今回頂いたのはどちらも美味しかったです。
何かの事件の時くらいしか意識されないけれど、イスラム教について是非もっと興味を持ってみて。
私がここを訪れるのは2回目、イスラム教徒ではありませんが、決して拒絶されるような何かは全くなく(ちょっとドキドキはするけれど)、今回もとても楽しみにしていました。
イフタールを頂くには事前にサイトからの予約が必要ですが、ラマダンの意味も含めて、この機会に是非ちょっと興味を持ってほしいな、と思います。