[0282-201407] 「科学映画ってなに? -第三回科学映画研究会-」 DARWIN ROOM 6/27

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開催から既に半月が経ち、間もなく第四回が開催されるので、そろそろこの辺で前回の映画研究会についてご報告。テーマが「原子力と映画」ということで、参加者も増え、熱気も違いました。原子力や原発について感じたことは昨日ダラダラと書いたばかりなので、ここでは当日の様子について。

科学映画研究会 第4回「原子力と映画 part.2(仮称)」を前に、原発について改めてダラダラ書いてみる。 DARWIN ROOM 5/30

科学映画2014053005

過去2回については、こちら。

「科学映画ってなに? -第二回科学映画研究会-」 DARWIN ROOM 5/30

「科学映画ってなに? -第一回科学映画研究会-」 DARWIN ROOM 4/25

清水浩之さんの作成された年表資料と動画リストが気合い入りすぎ。

原子力と映画 年表

今回清水さんが作成され、当日配られた資料「原子力と映画」の年表。全8ページに渡って、時代ごとに作られてきた原子力関係の映画や映像が網羅されています。かなり気合い入ってます。また、その中からYouTubeで見られるものをリストアップまでしています。当日の時点で165本。よく作られたなぁ、と驚きました。

これは資料としてもかなり価値があると思います。

YouTubeの再生リスト【NUKE AND CINEMA】はこちらから。尚、今日の時点で177本の動画がリストされていますが、あくまでYouTube上にアップされているもののため、著作権その他の関係で突然削除される場合もありますので、ご了承ください。

【NUKE AND CINEMA】 | YouTube

敗戦後、手を変え品を変え、その時代に合わせて推進されてきた原子力

1945-1969 広島・長崎の原爆、第五福竜丸などを経て、「平和利用」を夢見た時代

この時代と言えばゴジラ。広島や長崎の原爆を経て、原子力の脅威が叫ばれ、そして第五福竜丸の事故などもあり、原子力の「平和利用」という言葉が盛んに使われ始めた時代。海外ではそもそも原子力って何?というところから、プロパガンダ映像がたくさん作られていきます。

ウォルト・ディズニーが製作、出演して作られたディズニーの番組。核エネルギーの平和利用がもたらすバラ色の未来を描くものがこの時期多いのが印象的でした。日本でも放送されていたそうなので、こうしたディズニーの番組などでアメリカを夢見て育った人たちも多くいるんだろうなぁ、と思います。

1960-1969 万国博に向けて急速に「たくさんのエネルギー供給」が求められた時代

そして60年を過ぎると、日本国内は万国博に向けて、また急速に発展していく社会の需要に応えるために、安定して、かつ大量のエネルギーが必要とされていきます。時代がエネルギーを求めた時代。

ただ、同時に「博士の異常な愛情」であったり、「鉄腕アトム」であったり、と核戦争の恐怖から核への夢まで、様々な核について出てきたのもこの時期なのかなぁ、とも思う。

1970-1979 オイルショックの影響。「安定したエネルギー供給」が求められた時代

安定したエネルギー供給を目指し、原子力発電所が日本では各地に作られていく中で、誘致のための記録映像や、誘致に伴う地元の確執や問題が出始めるのもこの時期。

1980-1989 各地で原発が増え、様々な問題をはらみながらも「安全神話」が作られていく時代

実際、時代ごとに明確に分けることは難しいくらい、各時代に安全神話と核戦争の恐怖、原発作業員が抱える問題などが混ざりながら進んでは行くのですが、その当時の世界の出来事や日本の状況と照らし合わせてみると、なぜこの時期のこの映画が作られ、こうした映像が公開されたのか、などの事情が垣間見えて興味深いなと感じます。そして、チェルノブイリ原発もこの時期事故を起こすわけですが。

「原発切抜帖」はこの日通しで見たのですが、ここで見る敗戦後の原子力が抱える問題や、それに対するジャーナリズムの動き、マスコミの報じかたなど、これが2014年の今の話、と言われても気付かないくらい、この70年以上、同じことを続けているのだなぁ、と感じます。いや、昔の方が新聞社もテレビ局も骨があったのかもしれないくらいです。今だったら、裏付けや確証がとれなければ自主的に規制してしまうのではないか、というくらいの事件などでも、かなり強烈に叩いたり非難したりしているくらいなので。それでも世の中は全く変わらないわけですが。

1990-1999 「原発列島」にっぽん

お馴染みプルト君。「プルトニウム入りの水を飲んでも安全」と語るプルト君。でも、こういう映像を作らなければならないくらい、考えてみたら原子力って良く分からなくて、プルトニウムなんて身近ではないんだろうなぁ、と改めて思います。

イギリス チャンネル4が作った「Nuclear Ginza 隠された被曝労働(1995)」は、311直後に原発関連のイベントや映画祭でよく流されたドキュメンタリーでした。私も何度か見た覚えがあります。

2000-2010 「クリーンエネルギー」を謳い始めた2000年代。

私が原発について関心を少しだけとはいえ持ち始めたのは、大学に入り、妻と出会い、妻を通して間接的になので、大体この時期。主にチェルノブイリ原発事故に絡めて原発の影響であったり、といったことに少しだけ興味を持ったくらいです。また私の実家が浜岡原発30km圏内ということもあり、小さい頃から浜岡原発のウワサは色々聞いてはいましたが、自分の身近な問題としては考えていなかったと思います。

ただ、この時期、結構日本でも原発関連の映画は出ているんですよね。鎌仲ひとみ監督の作品は今更ここで挙げるまでもないものだけれど、それ以外にも今振り返ってみると、原発について書かれた物はこの時期に多く出ています。311後に取り上げられるまでは一部でしか知られてなく、かなりマイナーではありましたが。

2011-2012 「福島」以後、そして2013- 「アンダーコントロール」

311後に一気に姿を消した「安全」「クリーン」といったテーマ。単に自粛した、というだけでなく、今改めて見ると311直前までの電力会社のCMって今同じ内容で流せないでしょ、というくらい、見ていて首をかしげたくなる、というよりも笑える内容が多い。ただ、特に原発について意識がそれほど強くなかった当時であれば、これくらいのCMで誰もが疑問を感じず、ああ、クリーンエネルギーで生活に不可欠なものなんだなぁ、と思っていたと思います。

311以後、徐々にまた原発再稼働の動きが出てきていますが、311以前に言っていたことはまるでなかったかのような話の進め方に、何となく気持ち悪さを感じてしまうのです。

このブログでこれだけ書いている以上、これで私は中立ですとか言うつもりはなく、恐らく原発反対、一部の人から見れば放射脳入っているかもしれませんが、そういう捉え方をされてしまう書き方と文章力しかないと言われれば仕方ないのかもしれません。

ただ、今回これだけ大量に原子力関連の映像を見てみると、正直「気持ち悪い」のです。原子力関係に限らず、CMや映画、ドラマなどを日々意識せずに何となく見るということが、どれだけ危ないか、という意味で、です。こういう作り方をしなければならないくらい、色々と説明しにくい部分や、不安になる部分がある、とも言えますし、そうでもしなければ人の心は動かせないのかもしれません。ただ、どの時代もその時の情勢や事情に合わせて様々な見せ方をしてきても、肝心の部分は隠れたまま。だから、今流されている情報を目にする度に、賛成も反対も、全てが不安になってしまうのは、やはり私が不安厨だからなのか。

内容が濃すぎて次回に続く「原子力と映画」

ということで、当日も話は尽きず、とても一回では語り尽くせないということで、今月の第四回もpart.2ということで続くことになった「原子力と映画」。第一回、第二回の科学映画とは違った意味での面白さではあるのだけれど、ちょっとテーマが簡単に楽しむには重く深いだけに、パワーが必要だったりします。今月はどうなるのか、楽しみでもあり、ちょっと気軽に科学映画を楽しみたいなぁ、という気持ちもあったり、というところです。